ニュース 社会 作成日:2012年6月11日_記事番号:T00037595
大手バス会社、国光客運が運行する路線バスが道に迷い、わずか6キロメートル、時間にして約15分の距離に1時間以上もかけてしまうという珍事件が起きた。
このバスは台湾鉄路(台鉄)台中駅発、新竹行き。乗客の陳さんによると、午後3時40分発のはずが、台中駅にバスが来た時点で20分遅れていた。乗車すると、車内が蒸し暑かったので、運転手に「クーラーを付けてほしい」と頼むと、「わたしは代理で、この車両を運転するのは初めてなんだ。水ナン(ナンはさんずいに南)バス停に着いたら、同僚に付け方を聞いてみるよ」との返事。これには他の乗客も驚いたが、実はその後1時間にわたる「迷走の旅」の幕開けにすぎなかった。
陳さんによると、この運転手は運転しながら何度も電話をかけ、「水ナンバス停は一体どこにあるんだ?」と誰かに聞いていたという。乗り合わせた20人余りの乗客は、いったんバスを止めて沿道の人に聞けばいいと運転手に助言したが、頑として聞き入れない。結局、乗客を乗せたまま何度も間違った道に入り込み、市内をぐるぐる迷走し続け、1時間後にようやく水ナンバス停に到着した。ところが、会社側が乗客への謝罪に用意したのは50台湾元の割引券1枚というお粗末さ。
陳さんは「道も知らない者に運転させるなんて」と憤った。会社側によると、この運転手(45歳)は今月入社したばかりだが、これまで他社で運転手を務めており、7年前には台中〜新竹間を運転した経験もある。とはいえ、台中市内の道路事情は変化が激しく、同僚に道を聞く羽目になったと弁明した。
同社は、乗客に運賃を全額返還すると態度を改め、運転手には再トレーニングを施し、不適合と判断すれば解雇すると表明した。
しかし、一体どうして運転手は沿道の人に道を聞かなかったのだろうか。ある専門家は、「男性には頑固な人が多い。客の目の前で自分が無能であることをさらすのは、メンツにかかわると考えたのではないか」と指摘した。渋滞でもないのに4倍の時間をかけて走行して、客に不満を抱かせる方がよっぽどメンツにかかわると気づかないとは、なんとも残念な運転手だ。
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