ニュース 商業・サービス 作成日:2012年6月18日_記事番号:T00037751
高級時計市場が、中国人観光客の旺盛な消費力によって大きく成長している。必ず訪れる観光スポット、台北101では、中国人だけで高級時計の売り上げが昨年7億5,000万台湾元(約20億円)に上った。台中の有名時計店、宝鴻堂ではロレックスの販売数が前年比250%増の好調で、今年末に台北出店を果たす。17日付蘋果日報が報じた。
台北101によると、昨年の売り上げ約100億元のうち中国人が15億元を占め、その半分が高級時計購入だった。取り扱いブランド数30を超える高級時計エリアを3年前からショッピングモールに設けており、特に人気があるのは価格30万元以上のオーデマ・ピゲとピアジェ、90万元以上のパテック・フィリップだという。
台北101や時計店によると、中国人観光客が好むのは時針、分針、秒針の3本の針を持つ丸型の三針時計で、大き過ぎないエントリーモデル。スチール製なら30万元、ゴールドなら70万~80万元が相場だ。
1千万元購入、2年半で2点も
業界関係者によると、台北101に出店するパテック・フィリップでは、開店から2年半で1,000万元以上の商品が2点売れた。平均90万元のカラトラバシリーズは1カ月で10本売れるという。
シンガポール系の高級時計販売店、コルティナウォッチ(高登国際鐘錶)の王祖勛副理は、以前は自由旅行の中国人ビジネス客が多かったが、団体ツアー客が必ず訪れる台北101に出店してからは「ピンときたらクレジットカードでお買い上げ」が増えたと指摘した。品揃えがいいと聞きつけて、出発前にインターネットサイトで予習した上で、他の人が食事している間に来店して商品を見定める50代男性もいたと語った。
免税が魅力
中国人客の商機は台北にとどまらない。台中の有名店、宝鴻堂は、中国人客から電話1本あれば、すぐに車を手配して台湾高速鉄路駅やホテルまで迎えに出向き、VIPルームに案内。誤差補正機構のトゥールビヨン搭載の商品は年間10点以上売れ、400万元以上の商品を現品がないにもかかわらず、注文されたこともあるという。年末の台北進出のほか、来店客が買い物に集中できるよう、子どもをあやすシッターがいる託児施設増設を計画している。
宝鴻堂のほか、天文、時美斎やコルティナウォッチ台中店も中国人客の商機を狙う。天文は、中国人客は皆ネットで狙いを定めたいくつかのブランドを指定して見るだけで、相談も余りなく半時間ほどで中国の銀聯カードを使って1,000万元以上の買い物をすると指摘。品揃えの良さのほか、免税にお買い得感があるようだと分析した。
中国人観光客、5割成長
交通部観光局の統計によると、年初から6月上旬までに台湾を訪れた中国人観光客は延べ90万人を突破し、前年同期比で5割以上の伸びを見せた。自由旅行でも1~5月で4万8,800人が訪れた。
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