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台電の累積赤字1800億元、資本金の2分の1超過


ニュース 公益 作成日:2012年6月25日_記事番号:T00037862

台電の累積赤字1800億元、資本金の2分の1超過

 台湾電力(台電)が22日の株主総会で発表した2011年度の決算報告を基に計算すると、同社の財務状況は急激に悪化しており、今年5月末までの累計赤字は1,800億台湾元(約4,800億円)以上と、資本金の2分の1(1,650億円)を超え、総資産の78%に上ることが明らかとなった。台電の累積赤字は、今年の年末には2,000億元を超えるとみられるが、このまま財務状況の悪化が進めば、インフラ建設に必要な資金が不足し、電力供給に影響が出る可能性もある。23日付経済日報が報じた。

 台電の巨額赤字についてある株主は、離島インフラ建設向け補助金483億元が経済部から支給されていないほか、第4原子力発電所建設による損失は工事の遅れによるものを含め1,870億元に上ると指摘し、政府が自らを原因とする損失の3分の2を負担していれば、今年は電気料金値上げの必要はなかったと批判した。

 一方、中華経済研究院(中経院)は、近年は毎年の財政赤字が約5,000億元となっており、さらに今年は台電と台湾中油(CPC)の年間赤字が計1,490億元に上る見通しで、電気・ガソリン料金を値上げしなければ、欧州財務危機と同様の状況が台湾で発生する恐れがあると指摘した。