ニュース 社会 作成日:2012年6月26日_記事番号:T00037881
昨年大学を卒業したばかりの陳さん(女性)は、留学を夢見て高校時代から8年間こつこつと資金を貯めてきた。彼女は貯金を銀行に預けることはせずに自宅の金庫に保管し、ときどき貯まったお金を数えては夢の実現に向けて自らを励ましていた。しかし、これがアダとなって夢が打ち砕かれることになってしまった。
陳さんは高校時代、米国かカナダへ留学したいと考え、勉学に励む一方でお小遣いをすべて貯金に回し、資金作りをスタート。輔仁大学管理学院へと順調に進学した後も、家庭教師などのアルバイトをこなし、目標へと突き進んだ。
大学卒業時、貯金額が十分ではなかったため、ひとまず台湾で就職して資金作りを続けることにした。そうして約1年が過ぎ、貯金額も100万台湾元に達した今年4月、久しぶりに金庫を開けて確認しようとしたところ、彼女はショッキングな光景を目にすることとなる。
金庫の中の現金がボロボロの紙くずと化していたのだ。原因はシロアリ、どこからか中へ入り込み、大好物の繊維を食い尽くしていた。
呆然とした彼女はあわてて残った紙くずをビニール袋に詰め、破損紙幣の修復を行う法務部調査局に持ち込んだ。同局には、かつてシュレッダーにかけられた紙幣を貼り合わせて修復し、一躍有名となった劉蕙芬調査官が在籍している。陳さんから事情を聞いた劉調査官は、彼女の夢を守るべくさっそく修復に取り掛かった。
しかし、紙幣のほとんどがシロアリの胃の中に入ってしまっていた上、札の種類が1,000元、500元、100元と3種類にわたったことから、1週間かけても修復できず、あきらめるほかなかった。
結局、「破損紙幣はその面積に基づき新札と交換できる」との規定に基づき、陳さんの手にはわずか2万元しか戻って来なかった。
金庫販売業者は、金庫内は完全な密封状態ではなく、しかも一般的な市販品には防水、防虫機能はついていないと指摘。湿度の高い台湾の住宅は紙幣の保管に向かず、銀行に預けるのが最良という。なお昆虫学者によると、100万元の紙幣ならシロアリは約半年で食い尽くすとのことだ。
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