ニュース 社会 作成日:2012年6月28日_記事番号:T00037935
27日発売の週刊誌「壱週刊」は、国民党期待の若手政治家、林益世・行政院秘書長(43)が、中国鋼鉄(CSC)の取引先企業の原料調達に便宜を図る見返りに賄賂を受け取っていた疑いがあると報じ、政界に波紋を広げている。林秘書長は同日、記者会見を開き、記事内容を全面的に否定した。
林秘書長の汚職が事実であれば、馬政権の高官としては初のケースとなる(27日=中央社)
同誌は、林秘書長が立法委員を務めていた2010年当時、スクラップ業者「地勇選礦」がCSC子会社から高炉スラグを購入するのに便宜を図り、6,300万台湾元(約1億7,000万円)の賄賂を受け取ったと指摘。さらに、林秘書長は今年2月にも同様の便宜を図るとして、8,300万元を要求したものの、地勇選礦が支払いを拒否。その結果、CSC子会社が地勇への高炉スラグ供給を中断し、地勇の経営が行き詰まったなどと伝えた。同誌は林秘書長が賄賂を受け取れなかったことを理由に、CSCに圧力をかけ、地勇への供給をストップさせた疑いがあるとした。
検察、事情聴取へ
報道を受け、黄世銘検察総長(検事総長)は同日午後、検察に捜査開始を指示した。検察は近く、林秘書長や関係企業から事情を聴く見通しだ。
林秘書長は記者会見で、報道内容を全面否定するとともに、地勇への高炉スラグの供給がストップしたのは、地勇に環境法令違反があったためだと説明し、中央政府による圧力についても否定した。
馬英九総統は、林秘書長に対外的に明確な説明を行うよう指示した。総統府・行政院は、現時点で林秘書長の職務停止などの措置は考えていないとした。
林秘書長は、馬英九総統に側近として重用され、若手のホープとして呼び声が高い。立法委員を2期務めたが、今年1月の立法委員選で落選。2月に発足した陳冲內閣で行政院秘書長として入閣した。党内では青年団長、副主席などの要職を歴任した。
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