ニュース 社会 作成日:2012年7月3日_記事番号:T00038011
台北市士林区の高級レストランで先月30日、6時間にわたる停電が発生した。運悪くその時間に同店で行われていた結婚披露宴は、クーラーが切れて会場が蒸し風呂状態になり、招待客のほとんどが屋外に逃げ出してしまった。それにもかかわらずレストラン側に代金の全額支払いを要求されたため、新郎の黄さんは「一生に一度の晴れ舞台をめちゃくちゃにしておいて」とご立腹。行政院消費者保護処に訴えた。
停電が発生したのは、人気女性タレントの徐熙娣(小S)が誕生パーティーを開いたことでも知られる士林区のおしゃれなレストラン「青青食尚花園会館(ガーデンレストラン)」。結婚披露宴の会場としての利用にも力を入れている同店では、停電があった当時、3組のカップルが披露宴を開催していた。
そのうちの1組、黄さんカップルの披露宴には20テーブルが用意され、澎湖、さらには米国から駆けつけた招待客もいた。黄さんはこの披露宴で、先月がんが見つかった母親を喜ばせたいという思いもあった。
おめでたい披露宴が始まって約1時間、コース料理のうち、まだサラダやスープしか出されていない時点で、突然室内のクーラーがストップした。予備の空調設備も窓もない会場は温度が急上昇、招待客の7割が堪え切れずに外に飛び出した。まさかの事態に新郎の母親は招待客一人一人にわびて回るはめに。
宴が終わり、黄さんは前菜分の7万5,000台湾元のみを支払うと主張したものの、店側は「停電の責任は台湾電力(台電)にある」と言い張り、全額20万元余りを支払うよう迫ってきた。交渉に当たった黄さんのおじが拒否すると、力ずくで拘束されたという。
台電がその後、今回の停電はレストランの電力使用量が大きすぎて回路が熱で損傷したせいと指摘すると、店側は態度を一変。「新郎新婦に謝罪したい。無料にするので当店でもう一度、披露宴を開催してほしい」と和解を申し入れた。とはいえ、一度失われた信用を取り戻すのは難しそうだ。
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