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裕隆LUXGEN、ロシアで製販


ニュース 自動車・二輪車 作成日:2012年7月3日_記事番号:T00038036

裕隆LUXGEN、ロシアで製販

 3日付工商時報によると、自動車大手、裕隆集団がロシアで自社ブランド、納智捷汽車(LUXGEN)の工場と販売会社を設立する計画だ。投資額は10億台湾元(約27億円)以上で、早ければ2013年内に現地で組み立て、販売する。年間300万台の新車需要があるロシアのほか、東欧、中央アジア市場を狙う。実現すれば、台湾の自動車メーカーが台湾、中国、東南アジア以外に工場を設置する初めてのケースとなる。

 裕隆集団は当初、完成車の輸出を考えていたが、昨年初めに浮上した観測ではロシア北コーカサス地方、カラチャイ・チェルケス共和国の民間自動車メーカー、ダーウェイズ(Derways)と提携し、台湾から輸出した部品を現地で組み立てる計画とみられていた。しかし視察を重ねた結果、子会社と組み立て工場を設立し、自社で生産から販売までを担うことに決めたようだ。

 営業責任者の王偉明協理が近くロシア常在となり、会社設立の関連業務を主導する。裕隆集団の自動車事業の最高意思決定機関、裕隆経管企業は、LUXGENの営業部隊をロシアに駐在させたほか、三義工場(苗栗県)の製造部隊を技術サポートのため派遣した。工場立ち上げに向け、今後も優秀な人材を支援に送り出す。

 業界では、裕隆集団のロシア投資は10億元を下らないとみられている。裕隆集団は先日の株主総会で、市場価値500億元以上の新店工場(新北市)跡地の再開発計画始動を宣言したところで、資金のめどは立っているようだ。

中国の成功、次なるステップ

 厳凱泰・裕隆集団執行長は自社ブランド車の夢を着実にかなえてきた。2009年にLUXGENを台湾で発売して大好評を博した後、10年末に中国の東風集団と折半出資で東風裕隆汽車を設立し、昨年9月にSUV(スポーツ用多目的車)「LUXGEN7 SUV」を中国市場に投入したところ、3カ月で1万台を超える受注を得た。こうした中、中華圏を飛び出して世界に羽ばたく日に注目が集まっている。

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