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深夜の輸血大作戦、50人以上が駆け付ける


ニュース 社会 作成日:2012年7月9日_記事番号:T00038122

深夜の輸血大作戦、50人以上が駆け付ける

 7日の深夜、新竹県の病院で一人の妊婦が出産後に異常出血に見舞われ、大量の血液が必要となった。無線やラジオ、インターネットで輸血が呼び掛けられた結果、見ず知らずの50人以上が駆けつけ、妊婦は幸運にも命を取り留めた。

 周さん(34歳)は同日午後、新竹県竹北市の東元医院で3,000グラム余りの女の子を出産した。周さんにとって3回目の出産で、今回生まれた赤ちゃんも健康だった。しかし産後、周さんは子宮からの異常出血により容態が急変して危険な状態に。子宮摘出の緊急手術を行うこととなり、新竹献血センターは血小板9袋、血漿(けっしょう)50袋を手配した。

 それでも周さんの出血は止まらず、同日深夜には血圧が低下し、心拍数が急増した。主治医は、周さんが血小板の血液凝固機能不全に陥っており、新鮮な血液を送り込むことで大量出血の症状を緩和できると判断し、輸血に応じてくれる人を募ることに決めた。

 同医院の周春光副院長はただちに消防隊、警察、軍に連絡して支援を求め、さらに各機関は無線を通じて周さんと同じB型の血液を持つ人に輸血を呼び掛けた。警察のラジオ放送やインターネット掲示板でも情報が流された。

 この結果、1時間もたたないうちに消防隊員、警察官、軍人のほか、ラジオを耳にしたタクシー運転手、ネット掲示板を見た市民など50人以上が病院に駆け付けた。さっそくこれら善意の人たちから血液を採取して輸血を行うと、周さんの容態は徐々に安定を取り戻していった。輸血は17人分で足りたそうだ。

 手術室の外で妻の無事を祈っていた周さんの夫は、大勢の人が妻を救うために駆け付けてくれたことを知り、涙を流して感謝したという。

 人助けをしたくとも、実際に行動に移すとなると腰が重くなりがち。この50人余りには心から拍手を送りたい。ちなみに献血が減るのは気候が寒くなる時期だそうだ。寒さに負けず重い腰を上げたい。