ニュース 金融 作成日:2012年7月10日_記事番号:T00038153
国泰人寿保険の熊明河総経理は9日、新規契約の獲得競争がコスト上昇につながっているとして、「業界トップ企業として、今後はシェアを追求しない」と述べた。保険業界の過当競争ぶりに一石を投じた格好だ。10日付工商時報が伝えた。
熊総経理は「保険商品の価格競争は多額のコストがかかり、研究開発や人材育成を行う余裕がなくなり、最終的に保険業が斜陽産業化してしまう」と懸念を示し、シェア追求路線からの脱却により、今後半年から1年かけ、市場の健全化に取り組みたいとした。
同社の分析によると、銀行経由の保険商品は販売手数料が保険料の3%から4.5~5%に上昇している。また、一括払いの6年契約養老保険の場合、年1.9%の利回りを保証しているが、これに人件費などをプラスすると、損益均衡には年2.7~2.8%の運用利回りを確保する必要がある。
しかし、現在台湾では大口定期預金の金利が0.8%、10年物公債の利回りが1.12%にとどまっている。熊総経理は「現在のポートフォリオでは、(予定利回りの確保は)不可能と思われる。6~15年後に誰が責任を取るのか」と述べ、コスト構造の見直しを強く訴えた。
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