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奇美電財務長が突然の辞職、増資計画に影響も【表】


ニュース 電子 作成日:2012年7月16日_記事番号:T00038278

奇美電財務長が突然の辞職、増資計画に影響も【表】

 液晶パネル大手、奇美電子(チーメイ・イノルックス)は13日夜、陳彦松・財務長兼広報担当が一身上の都合から20日付で辞職すると発表した。200億台湾元(約530億円)に上る現金増資計画が大詰めを迎える中、財務長が突然辞職することで進度に影響が出るのではないかと注目を集めている。陳氏は、2010年に3社合併によって「新奇美電」が誕生して以来、離職する最高位の幹部となる。同社は、後任の財務長の後任は次回の業績説明会で発表するとしている。16日付電子時報などが報じた。

 奇美電の200億元増資計画は、既に大株主の鴻海科技集団(フォックスコン)と奇美実業が持ち株比率に応じて出資することで合意しているが、資金不足を緊急に補う必要があり、第3四半期中の完了を目指している。

 なお、奇美実業の許春華董事長はこのほど、同社が5月に奇美電に派遣していた役員をすべて引き上げ、経営から完全に手を引くことを決めた際、奇美電董事会に社名変更の提案を提出していたことを明らかにした。

 陳財務長の辞職について市場では「旧奇美電」勢力の完全な排除を目的としたものとの見方も出ている。さらに今後2カ月以内に副総経理クラスが辞職するとの観測もあり、社名変更を含めてより一層の「鴻海化」が進むとみられている。