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馬総統、諸外国とのFTA加速を強調


ニュース その他分野 作成日:2012年7月23日_記事番号:T00038390

馬総統、諸外国とのFTA加速を強調

 馬英九総統は21日、貿易自由化が台湾の産業に及ぼす影響に関する座談会に出席し、台湾の貿易競争力は大きく劣っており、諸外国との自由貿易協定(FTA)調印を急ぐべきだと強調した。


馬総統(後列右2)の訴えも現時点では「言うは易く、行うは難し」の面が否めない(21日=中央社)

 馬総統は▽諸外国とのFTA調印▽中国との海峡両岸経済協力枠組み協議(ECFA)の後続交渉完了▽同時接触方式で、ニュージーランド、シンガポールなどと経済合作協定の締結交渉を行う──などの方針を語った。

 馬総統は「台湾の対外貿易は、公平な国際環境に置かれているとは言えない。懸命に販路を開拓しても、割高な関税による制約を受ける。韓米FTAでは機械、紡織、プラスチックなどの分野で33億米ドルの影響を受けた」と述べ、FTA締結を急ぐ必要性を強調した。

 その上で、「台湾のFTA交渉はアジア各国に比べ10年遅れている。4年前に就任した際、真っ先に大陸(中国)と交渉を再開したのも、もしそうしていなければ、台湾経済はもっとひどい状況になり、さらに衰退していたと考えられるからだ」と指摘した。

 馬総統はまた、貿易自由化を「ギブ・アンド・テイク」のプロセスととらえ、被害を受ける産業への支援措置などで障害を取り除きながら、8年以内に環太平洋戦略的経済連携協定(TPP)加入を目指す考えを強調した。

 ただ、中国との交渉は大きく進展しても、諸外国とのFTA交渉は中国の顔色をうかがいながら進める必要があり、特に米国や欧州連合(EU)との交渉はめども立っていない状況だ。