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神様から借金できる紫南宮、返済額5億元で「黒字」


ニュース 社会 作成日:2012年7月24日_記事番号:T00038409

神様から借金できる紫南宮、返済額5億元で「黒字」

 南投県竹山鎮には、台湾でも珍しい「神様から借金できるお宮」が存在する。この紫南宮(1975年建立)からお金を借りて投資を行うと必ずもうかると評判で、参拝客が後を絶たない。昨年貸し出した金額は何と3億台湾元を超えたという。この借金は翌年お礼を添えて返すという習わしで、昨年謝礼として納められた額は5億元に達し、「黒字」を達成した。

 紫南宮でお金を借りるにはまず「筊杯(道教の占いに用いられる2つ1組になった赤い三日月状のアイテム)」をサイコロのように振る必要がある。この裏表の組み合わせで、神様の承認が得られれば500〜600元の「発財金」が借りられるが、承認が得られなければあきらめなければならない。「筊杯」を振る際に神様と約束する「謝礼」が多ければ多いほど「承認」が得られる可能性が高いとか。

 この紫南宮、商売熱心な土地柄の台湾だけに、大企業の経営者から低賃金労働者まで幅広い信仰を集めている。有名人の信者も少なくないそうだ。

 紫南宮のほかに、台南市安南区にある土城聖母廟でも「発財金」が借りられる。同様に「筊杯」を振って神様のOKが出れば200元借りられるシステムだ。聖母廟ではご利益があるよう、「発財金」とともに神像とお札が添えられる。

 やはり1年後に返済する習わしで、ご利益があった場合は「思し召し」に従って謝礼を上乗せする。効果がなければ元本だけでいいそうだ。

 聖母廟総幹事の陳春福氏によると、神様との約束を破るのは恐れ多いようで、借金を踏み倒す人はほとんどいないという。神様ほど怖い取立人はないということか。