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ECFA後続交渉、中国が鋼板などの関税撤廃要求


ニュース 鉄鋼・金属 作成日:2012年7月30日_記事番号:T00038525

ECFA後続交渉、中国が鋼板などの関税撤廃要求

 馬英九総統が中台間の海峡両岸経済協力枠組み協議(ECFA)締結後の貿易自由化交渉を加速するよう指示する中、中国側は鋼板、コイルなどの半製品の市場開放と関税撤廃を強く求めており、台湾鉄鋼業界は近い将来、中国製の安価な製品との競争に直面することになりそうだ。29日付工商時報が当局者の話として伝えた。

 馬総統はECFA締結に伴い、「物品貿易協議」の交渉を年内に完了するよう求めている。

 台湾は世界貿易機関(WTO)加盟に際し、鋼材、鋼板などの一次加工製品の関税撤廃を約束しており、既に世界各国からの鋼材、鋼板などの輸入は関税が撤廃されているが、中国製品は輸入が原則禁止で、限定的に個別案件で輸入が認められている状況だ。

 当局者は「中国製品の輸入だけを禁止するのは一種の差別的待遇であり、中国側は物品貿易協議で鉄鋼製品の解禁を優先項目にしている。輸入を解禁すれば、一気に関税を撤廃する必要がある」と説明した。

 関係者によると、ECFAのアーリーハーベスト(早期実施措置)を受け、鉄鋼業界は中国製鉄鋼製品の輸入は時間の問題だととらえ、付加価値が高い製品の開発に取り組んでいる。ただ、中国鋼鉄(CSC)からは、「台湾の公共建設の質を保つ」という理由で、中国製の質が低い鋼板の大量輸入に反対する立場だ。