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嘉義県長らに収賄の疑い、検察が事情聴取


ニュース 社会 作成日:2012年8月1日_記事番号:T00038569

嘉義県長らに収賄の疑い、検察が事情聴取

 嘉義県政府が主導した「大埔美香草薬草生技園区」の開発計画をめぐり、張花冠・嘉義県長(58)、前嘉義県長の陳明文立法委員(57)=いずれも民進党=が業者から利益供与を受けていた疑いが強まったとして、嘉義地検は31日、両氏に出頭を求め事情聴取を行うとともに、関係先を家宅捜索した。両氏はいずれも容疑を否認している。中央社電などが伝えた。


張花冠・嘉義県長(左)、陳明文立法委員(右2)は1日、「全くのデマだ」と顔に笑みを浮かべながら嘉義地検を後にした(1日=中央社)

 検察は2人の身柄を台中市に移し、徹夜で事情聴取を行い、1日早朝に張県長は300万台湾元(約780万円)、陳立法委員が100万元の保釈金で保釈された。また、行政院経済建設委員会(経建会)の張景森・元副主任委員も検察の事情聴取を受け帰宅した。

 調べによると、2004年から06年にかけ、同園区の開発権を落札した春龍開発の経営者、潘忠豪氏は、張県長(当時は立法委員)に3,000万元、陳立法委員(当時は嘉義県長)に1,000万元、張元副主任委員に200万元の金銭を供与したとされる。潘氏は「融資や政治献金の形で金銭を渡した」と説明しているという。検察は潘氏から渡った金銭に賄賂性があるとして、事情聴取に踏み切った。金銭の流れは周辺人物まで含めると数億元に上るとみられている。

 保釈された張県長は記者団に対し、「史上例がなく、法律無視の捜索だ。非常に不公平な調査だ」と容疑を否定。

 陳立法委員も「県長在任中は、法律に従い行政を行っている。業者から一銭の政治献金も受け取っていない。ありもしない事件だ」と述べた。

 大埔美香草薬草生技園区は、嘉義県政府がBOT(建設・運営・譲渡)方式で開発を進めようとしたが頓挫し、予定地は大埔美精密機械園区第2期へと計画が変更された。