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HTC「One」、次世代機を10月投入へ


ニュース 電子 作成日:2012年8月13日_記事番号:T00038771

HTC「One」、次世代機を10月投入へ

 13日付経済日報が外電の報道を基に伝えたところによると、スマートフォン大手の宏達国際電子(HTC)は、出荷量、売上高で深刻な不調に見舞われる中、10月に新たな旗艦機種「One X+」を発売する。同機種は、5インチの大型ディスプレイ搭載など、サムスン電子の「ギャラクシーS3」やアップル「iPhone」の次世代機を上回るスペックを備えるとみられ、業績回復のけん引役としての期待がかかる。

 HTCは現行の旗艦機種「One X」のアップグレード版となる「One X+」を「iPhone」次世代機に先駆けて9月末に英国で発表し、10月に市場に投入する計画とされる。米国では2番手キャリアのベライゾンと提携するとの観測だ。

 ハードウエア規格は、ディスプレイに「iPhone」次世代機(通称iPhone5)が搭載するとされる4インチおよび「ギャラクシーS3」の4.8インチを上回る5インチが採用されるほか、エヌビディアの1.7GHzクアッドコアプロセッサー「テグラ3」を搭載。バッテリー容量や省電力性能も改善が見込まれる。

 ソフトウエア面では、OS(基本ソフト)には最新の「アンドロイド4.1」が採用され、さらに映像アプリケーション「Watch 2」、通話品質を向上させる「ClearVoice」機能などが搭載されるという。また、ボディカラーも従来のブラック、ホワイトに加えバリエーションが増える見通しだ。

 同新機種について証券会社は、「シェアを一定程度回復させる力はある」との見方を示した。

「HTCを使おう」=経済部長

 なお施顔祥・経済部長は10日、HTCの業績低迷を受けて、「HTCが必要としているのは「救援」ではなく「協力」で、その最良の方法はより多くの人が同社製品を使用することだ」と台湾住民に支援を訴えた。

 また経済日報によると、施経済部長は経済部工業局の呂正華局長がHTCの連絡窓口となり、友達光電(AUO)のアクティブマトリックス式有機EL(AMOLED)などスマートフォンに必要な部材の調達で協力を行うよう指示したとされる。


施経済部長は「自分も使っている」と、愛用のHTC機を記者たちに見せた(10日=中央社)

「One S」、米で25%値下げ

 米国の大手通信キャリア、T−モバイルはこのほど、同社が米国で独占販売する「One S」本体の通信契約セット価格を149米ドルへ25%引き下げると発表した。

 ただ、米国では最大手キャリアのAT&Tが7月末に「One X」を約50%値下げしたものの売れ行きに改善は見られず、アマゾン・ドット・コムのスマートフォン販売ランキングの順位も値下げ前の20位から30位以下に落ち込んでいる。

 アナリストは、「HTCは以前の多機種展開から少数機種に絞り込む戦略へと転換したことで、リソースの集中が可能になったが、重要機種が市場で歓迎されなかった場合、そのダメージは大きい」と指摘。さらにアンドロイド機種はライバルが多く、明確な差別化ができなければ容易に価格競争に巻き込まれると強調した。

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