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「コンビニで避暑」が流行、5時間居座る客も


ニュース 社会 作成日:2012年8月20日_記事番号:T00038876

「コンビニで避暑」が流行、5時間居座る客も

  今夏、記録的な猛暑の台北市では、電気料金が値上がりしたことも手伝ってコンビニエンスストアに「避暑」に出かける市民が急増している。コンビニ業者の統計によると、昨年同期に比べ来店者が1割増加しており、特にテーブルといすを設置した休憩コーナーのある店舗の人気が高いそうだ。

 中央気象局によると今年7月前半、台北では平均気温36.54度と、観測開始以来61年で最高を記録。後半は台風が相次いだため暑さは緩んだものの、7月平均でも30.6度と同月としては過去3番目の高さとなった。

 このため自宅にいればクーラーをかけざるを得ないが、一方で6月から電気料金の値上げが実施されており、電気代がかさむことへの懸念も強い。

 こうした状況の下、コンビニに「避暑地」として白羽の矢が立った形だ。中でも休憩コーナー、トイレ、無料の無線LANのある店舗は当然ながら大人気に。

 あるコンビニの休憩コーナーで即席めんを食べていた高校生は「図書館よりもクーラーが効いていて、ファストフード店よりも静かで明るい。店員に追い出されることもないから4〜5時間いることもある」と語った。子どもを連れて来ていた50代の女性も「たった50〜60台湾元で夜6〜7時まで座っていられる」と絶賛だ。

 なお、台北市基隆路にあるセブン−イレブン必成店には、座席が30席、雑誌や書籍が約300冊用意されており、自由に読むことができる。輔大店(新北市新荘区)は2階にソファーを設置。全家便利商店(台湾ファミリーマート)も台北市北投区の店舗に30席を用意し、コンセントを7カ所に設置するなど至れり尽くせり。少額しか買い物せずに長時間居座る客を特に嫌がっているわけではなさそうだ。

 ある業者は、台湾のコンビニ市場は飽和状態で消費者を確保するには店内の環境やサービス向上が必須と語っている。競争が消費者の利益につながっている形だが、採算は合うのだろうか。