ニュース 電子 作成日:2012年8月30日_記事番号:T00039108
華碩電脳(ASUS)の沈振来執行長は29日、タブレット型パソコンの2012年出荷予測を500万台へと、従来予測より66%引き上げることを表明した。同社が製造するグーグル「ネクサス7」の供給不足が9月から解消に向かい、第4四半期に出荷量が急増すると予測。ノートPCを合わせた総合順位で、年内にアップルに次ぐ世界2位まで上り詰める構えだ。30日付経済日報などが報じた。
ASUSは、9月から世界各地の販路に「ネクサス7」の在庫を大量に補充することで、タブレット出荷は第3四半期に前期比1.5倍以上、200万台を超えると予測している。第4四半期には強敵となるアップル「iPad」の小型機種(通称「iPad mini」)の発売が見込まれるが、「ネクサス7」だけで出荷が200万台以上になると読んでいる。ノートPC出荷は第3四半期目標が前期比10%増の480万台で、第4四半期はさらに上を狙い、通年では2,200万台を目指す。第2四半期の出荷はタブレットが前期比33%増の80万台で目標120万台に届かず、ノートPCは同7%増の440万台で目標を達成した。
沈執行長は、タブレットとノートPCを合わせた順位が上半期は世界5位だったが、第3四半期に3位に浮上し、第4四半期に2位を獲得した後、13年も2位の座を維持すると語った。
独創性で知名度向上
ASUSは「ネクサス7」とウルトラブック(超薄型軽量ノートPC)「ZENBOOK」で知名度を上げ、第2四半期に北米市場シェアが7.1%(前期比3.1ポイント増)まで急速に拡大した。西欧市場シェアも15%へ同3.3ポイント上昇した。
ライバルの宏碁(エイサー)がタブレットを武器にできていないのと対照的に、ASUSは独創的な製品を次々と生み出し、市場シェアではなく消費者の心に訴え掛ける戦略が功を奏している。
スマホで再挑戦
その一例が、専用端末に内蔵すればタブレットPCに、キーボードを接続すればノートPCに姿を変えるスマートフォン「PadFone」だ。沈執行長は、今年4月の発売当初はICチップの供給不足で出荷に影響が出たが、第2世代「PadFone」を年内に発売する際には同様の問題は起こさないと強調した。
さらに第3世代機種を来年第2~3四半期に投入し、一般のスマートフォンと「PadFone」の両輪戦略を採る考えだ。スマートフォンは来年3月に量産する計画で、大手と互角に戦う意欲を示した。ASUSは全地球測位システム(GPS)世界最大手、ガーミン(台湾国際航電)とのダブルブランド「Garmin-ASUS」スマートフォンが不発に終わり、10年末に提携を解消した経緯がある。
Q3売上高、1千億元超え
ASUSが28日発表した第2四半期の連結売上高は前期比4%増、前年同期比31%増の941億9,700万台湾元(約2,500億円)で、純利益は前期比4%減、前年同期比34%増の48億1,500万元だった。第3四半期は売上高1,100億元で過去最高更新を狙う。
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