ニュース 電子 作成日:2012年9月4日_記事番号:T00039185
EMS(電子機器受託生産サービス)世界最大手、鴻海科技集団(フォックスコン)の郭台銘董事長は3日付聯合晩報のインタビューで、出資条件見直し交渉中のシャープについて、経営に介入する必要性を強調した。それこそが単なる出資に終わらせず、両社の提携を成功させる方法で、鴻海が経営にかかわらないのであれば、シャープは銀行に出資を求めればよいと強調した。同紙などが報じた。
鴻海の社旗(右)を掲揚して歓迎された先月30日のSDP訪問に続き、シャープの奥田隆司社長が今週中にも訪台するとの日本メディアの報道について、郭董事長は「日時は秘密だ」と語った(中央社)
郭董事長は、シャープへの経営関与について、アップルが確実に製品を供給させるため鴻海工場に人員を派遣しているのも経営介入だと説明。鴻海は単なる投資はしないし、成功させるために経営に関与したいので、もし1プラス1を2以上にするプラス効果が不要ならば、1週間以内に1株550円(3月発表時の出資条件)で送金すればいいだけの話だと繰り返した。
郭董事長はまた、自身は日本に住んでシャープを管理する時間はないので、シャープの経営は若い世代に引き継ぐべきだと世代交代を求めた。
不協和音説を否定
一方、郭董事長は日本メディアがシャープの経営危機は「本業の巨額赤字」「資金繰りの逼迫」「『救世主』との不協和音」の三重苦と報じたことに対し、シャープとの間に不協和音は生じておらず、戦略提携パートナーとしてシャープの経営改善に協力し、本業の赤字問題を解決すると強調した。
そうした成功例として、郭董事長が投資会社を通じて出資し、シャープと共同運営になった堺ディスプレイプロダクト(SDP、堺市)の経営に7月1日から介入し、コスト管理などの対策を取った結果、設備稼働率が従来の2倍に向上したことを挙げた。
経済部次長、提携を支持
両社が見直した出資条件を共同発表するとみられていた8月30日のSDPでの記者会見に突然欠席したことに関し、郭董事長は、もともと両社の合同記者会見ではなく、純粋に先端技術を誇る第10世代パネル工場を外部の皆さんに見せたかっただけだと弁明した。今回の日台産業提携訪問団を率いた蕭万長・前副総統が大きな扉を開いた日台提携を、ぜひともマスコミに注目してほしいと語った。
同じく訪問団を率いた梁国新・経済部政務次長は3日、日台関係は過去40年で最も良好で、指標的意義を持つ鴻海とシャープの提携を支持していると語った。
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