ニュース 社会 作成日:2012年9月6日_記事番号:T00039211
無尽講(むじんこう)、頼母子講(たのもしこう)などと呼ばれ、日本では鎌倉時代から続く、金銭の融通を目的とする民間互助組織の現代版が台湾で広がっている。銀行が管理し、インターネットを通じて出資会員を募る「インターネット互助会(中国語の通称・網路標会)」で、参加すれば、クレジットカードを大きく下回る利率で資金が調達できるとして若年層などに人気を呼んでいる。
ネット互助会は、地域住民や会社内の従業員同士で結成されるものと同様、メンバーから集めた資金を必要とするメンバーに融資するという制度で、ネットで会員を募るためメンバー同士に面識がないことや、銀行が管理するため組織が崩壊するリスクがないということが大きな違いだ。
ネット互助会に参加するには、まず管理銀行による、収入や信用状況に関する審査を受ける。すると、融資の限度額が設定される。会員は同行に口座を開き、融資の限度額を基に、適当な出資期間や出資額を選択するという手順だ。銀行は手続き費用として出資額の最低1.5%を徴収する。
肝心の利率は年利3〜6.5%で、銀行融資やクレジットカードのリボルビング払い利息を下回り、資産運用として利用する場合も銀行預金の1%を大きく上回る。
永豊銀行は4年前にネット上の「MMA理財網」でネット互助会サービスを開始した。出資期間は1、2、3年、出資額は毎月5,000、1万、2万、3万台湾元の組み合わせからの選択とし、融資額は10万〜100万元に設定した。
その後、会員に自ら「会」を立ち上げることを開放し、出資額は毎月1,000元からに引き下げられ、より少額の出資が可能となっている。このため同行ではこれまで1,500を超えるネット互助会が立ち上げられ、2万5,000人以上が参加、出資額は15億元を超えているという。
なお借金を踏み倒した場合は、その会員の保証人となった人が返済を肩代わりし、銀行が信用情報機関に連絡し、ブラックリストに記録するそうだ。
ネット互助会を利用して欧州旅行の費用10万元以上を用立てた社会人1年目の男性は、「家族に言い出しにくい借金をネットでできるのは便利。返済も月に5,000元程度なので助かる」と喜んでいる。
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