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iPhone5発売へ、鴻海急成長の予感


ニュース 電子 作成日:2012年9月6日_記事番号:T00039235

iPhone5発売へ、鴻海急成長の予感

 アップルのスマートフォン新機種「iPhone5(通称)」の12日(米国時間)発表観測が高まる中、デジタルカメラ用レンズを供給する大立光電(ラーガン・プレシジョン)は5日発表の8月連結売上高が前月比30%増の15億3,400万台湾元(約40億円)と、過去2番目の高水準となった。証券会社は、組み立てを請け負う鴻海精密工業も成長が見込まれ、第4四半期売上高が台湾企業で初めて四半期ベースで1兆元を超えると予測した。6日付経済日報などが報じた。

 ラーガンは昨年9月に15億4,200万元で過去最高の売上高を打ち立てて以降、アップルの受注を玉晶光電(ジニアス・エレクトロニック・オプティカル)と分け合うことになった上、大口顧客の宏達国際電子(HTC)の販売不振が追い打ちとなり、業績が急降下していた。証券会社は今年9月連結売上高で過去最高を更新し、年内いっぱい好調が続くと予測した。

 好感の根拠は、iPhone5の高画質ハイビジョン(HD)に変更された前面カメラレンズ、800万画素の背面カメラレンズをラーガンがいずれも受注していることで、出荷の単価上昇を見込む。

 一方、iPhone5発売で鴻海の伸びが非常に期待できるのは、現行機種のiPhone4Sが昨年10月5日に発売された際、鴻海の売上高が3カ月連続で過去最高を大幅に更新し、第4四半期も9,196億元で過去最高となったためだ。アップルのタブレット型パソコン小型機種「iPad mini(通称)」の今年10月発売観測もあり、証券会社は鴻海の業績が9月から年末まで急成長すると予測している。

 iPhone5は2010年6月発売のiPhone4以来のフルモデルチェンジとなり、アップル創業者、故スティーブ・ジョブズ氏の最後の代表作と目されているため、市場ではiPhone4Sの50%増となる年間販売台数1億5,000万台が予測されている。

台湾発売、11月にも

 iPhone5は12日発表の後、早ければ14日、遅くとも27、28日に発売され、米国での販売価格は通信キャリアとの2年契約で199米ドルとみられている。

 販売業者によると、台湾は第2弾の販売地域に含まれ、早くて11月初旬の発売になるもようだ。

 HTCはiPhone5発表が予想される前日の11日、日本で人気となった「HTC J ISW13HT」を台湾で発表する予定だ。サムスン電子は先月末に発表した「ギャラクシーノート2」を台湾で10月に発売する計画。第4四半期、大手3社が台湾市場で再び激しいシェア争いを繰り広げることになりそうだ。

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