ワイズコンサルティング・グループ

HOME サービス紹介 コラム グループ概要 採用情報 お問い合わせ 日本人にPR

コンサルティング リサーチ セミナー 経済ニュース 労務顧問 IT 飲食店情報

タブレット、大手4社でQ4激戦


ニュース 電子 作成日:2012年9月10日_記事番号:T00039286

タブレット、大手4社でQ4激戦

 タブレット型パソコン市場はクリスマス商機を迎える第4四半期、アップル、アマゾン・ドット・コム、華碩電脳(ASUS)製のグーグル、マイクロソフトが幅を利かせ、同4社以外の既存PCメーカーが脚光を浴びることはほぼなさそうだ。4社合計の出荷予測は2,500万~3,000万台で、ASUSの「トランスフォーマー」、宏碁(エイサー)、サムスン電子などを含む業界全社の第2四半期出荷実績2,500万台(市場調査機関IDC)を超える勢いだ。10日付工商時報などが報じた。

 第4四半期の出荷予測は、iPadシリーズに小型機種「iPad mini(通称)」が加わるとみられるアップルが1,800万~2,000万台で、圧倒的首位に変わりはない。対抗し得るライバル勢は、米国時間6日に新機種を最低価格159米ドルで発表したアマゾンの「キンドル・ファイア」シリーズが300万~400万台、199米ドルでコストパフォーマンスが高いグーグルのASUS製「ネクサス7」が200万~300万台、マイクロソフトが自社の次期OS(基本ソフト)「ウィンドウズ8(Windows8)」を搭載して10月末にも発売する「サーフェス」が200万~300万台となる予測だ。

 世界景気が低迷し、消費者の予算が限られる中、これら4社はコンテンツサービスを充実させ、豊潤な資金力で低価格を実現、ブランド力も兼ね備え、メーカー勢を寄せ付けない。沈振来ASUS執行長は先日、ウィンドウズ8搭載タブレットは499米ドル以下となり、エイサー、ヒューレット・パッカード(HP)、デル、聯想集団(レノボ)などPCブランドに活躍の場はほぼなくなると指摘した。

台湾サプライチェーンは恩恵

 勝ち組4社によって、製造を担う台湾のサプライチェーンに恩恵がもたらされる見通しだ。

 アップル関連では、▽組み立て、鴻海精密工業▽タッチパネル、宸鴻集団(TPKホールディング)▽バッテリー、新普科技(シンプロ・テクノロジー)・順達科技(ダイナパック)▽筐体(きょうたい)、鴻準精密工業(フォックスコン・テクノロジー)・可成科技(キャッチャー・テクノロジー)──の名前が挙がっている。このほか、広達電脳(クアンタ・コンピュータ)は「キンドル・ファイア」と「ネクサス7」、和碩聯合科技(ペガトロン)は「iPad mini」と「サーフェス」の組み立てを受注したもようで、第4四半期の業績が過去最高を更新する可能性がある。

13年市場規模、1億台突破へ

 通信キャリアは、今年の台湾市場でのタブレットPC販売予測を80万台と、従来の76万台から引き上げた。
市場調査会社、ウィッツビューは、タブレットの低価格化で、来年の世界市場が1億3,000万台に達すると予測している。

【表】