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台南に1分1元の喫茶店、現代人にやすらぎの場を


ニュース 社会 作成日:2012年9月11日_記事番号:T00039287

台南に1分1元の喫茶店、現代人にやすらぎの場を

 台南市中西区に7月、これまでにないタイプの喫茶店「Room A」がオープンした。この店が変わっているのは1分1台湾元(最初の1時間は60元)を支払えば何時間でも気兼ねなく居座ることができる「時間制」を採用しているところだ。騒がしい子どもや学生などは歓迎せず、静かな空間を提供しているとのこと。このため忙しい現代人にとって貴重な「自分だけの時間」が得られる場所として注目を集めている。

 「Room A」のオーナー、呉駿凌さんが時間制の喫茶店を開こうと考えたのは、一人で喫茶店やレストランに入ると必ず隅の席やカウンターに案内され、長く居座っていると迷惑がられているような、いたたまれない気持ちになった経験からだ。

 呉さんが作り上げた「Room A」は、広々とした店内にレトロで落ち着いた雰囲気が充満している。壁際の本棚には書籍や雑誌がずらりと並ぶ「読書エリア」もある。メニューは各種コーヒーやお茶、ケーキ、軽食など、単品で頼めば別途50~70元ほど必要となるが、備え付けのコーヒー、お茶、レモン水は飲み放題だ。店内の各種文房具や座席に設置されたコンセントも自由に使うことができる。

 時間制といえば、台湾では同じ方式の自習室やインターネットカフェが思い浮かぶが、「Room A」は座席を自由に移動してもいいのが特徴だ。気が向くままに窓際で外の景色を眺め、居眠りしたくなればソファーに腰掛けるといった気ままな過ごし方が可能だ。

 来店者に静かな空間を提供することを最優先する同店では、携帯電話の使用やカメラ撮影を原則として禁じている。しかも、満員にならないよう、あえて見つけにくい場所に店を構えたそうだ。

 そこまで徹底して雰囲気作りにこだわった「Room A」だが、メディアに取り上げられたことで努力が台無しにならないことを祈りたい。