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環境評価で方針変更、経済部が猛反発


ニュース 石油・化学 作成日:2012年10月1日_記事番号:T00039665

環境評価で方針変更、経済部が猛反発

 台塑集団(台湾プラスチックグループ)の台塑石化(フォルモサ・ペトロケミカル)が第6ナフサ分解プラント(雲林県麦寮郷、通称六軽)第4期拡張事業で計画している水添スチレン・ブロック・コポリマー(HSBC)プラントをめぐり、行政院環境保護署(環保署)が環境影響差異分析報告に対する同社の異議申し立てを棄却し、生産工程と関係ない揮発性ガス(VOCs)の排出量を有害物質の総排出量に含めるよう求めたことが波紋を広げている。

 29日付工商時報によると、施顔祥経済部長は28日、「環保署による重大な方針変更に強い懸念を表明する。大きな論議を生むことになる」と不満を表明した。

 今回の拡張計画は、台塑石化と米クレイトンポリマーが合弁で計画していたもので、経済部は政府が進める石油化学産業の高付加価値化構想にも合致し、第6ナフサ全体の有害物質排出量削減にもつながるため、支持を表明していた。しかし、環保署の要求通りに燃焼塔、ペンキ塗装などによる有機汚染物の排出量を総排出量に含めた場合、生産能力の大幅な削減を迫られ、事実上プラント建設は困難となる。

 環保署はまた、台湾全土の工業区にも同様の要求を行う構えで、このままでは有害物質の排出量算定基準の大幅な変更が必要となり、石化産業の今後の投資案件に大きな影響を与えるのは必至だ。

台塑石化、投資断念

 台塑石化は28日、環保署による異議申し立て却下を受け、「不合理な要求で妨害され、計画全体の棚上げを余儀なくされた」と強い不満を表明した上で、「近く期限を迎えるクレイトンとの合弁意向書はもはや延長する必要がなくなった」として、投資計画を断念することを明らかにした。

 合弁相手のクレイトンも「台湾は法治国家ではない。建設地を変更しても同じ問題に直面するぐらいならば、計画を断念する」との意向を経済部工業局に伝えたもようだ。

環保署長「経済部主導で審査を」

 一方、批判にさらされた沈世宏環保署長は「環境影響評価は既に各方面の意見に配慮するよう努力した。それでも不満があるならば、外国に倣って環保署の拒否権を廃止してはどうか。経済部が審査に責任を持てばよい話で、これ以上環保署のせいにしないでもらいたい」と反論した。