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日本触媒の生産停止、台塑受注増か


ニュース 石油・化学 作成日:2012年10月2日_記事番号:T00039686

日本触媒の生産停止、台塑受注増か

 日本触媒の姫路製造所(兵庫県姫路市)が9月29日に起きた爆発事故で生産を停止した影響で、紙おむつや生理用ナプキンなどに使われる高吸水性樹脂(SAP)およびアクリル酸(AA)の供給不足が懸念されており、台湾で唯一SAP、AAを生産している台塑集団(台湾プラスチックグループ)の台湾塑膠工業(フォルモサ・プラスチックス)が受注を増やすことが予想される。2日付工商時報などが報じた。

 日本触媒の同製造所の年産量は、SAPが32万トン(アジアシェア、25%)、AAが46万トン(同14%)。一方、台塑が中台に持つ工場の合計年産量はSAPが9万5,000トン(同7.4%)、AAが約32万トン(同9.8%)だ。台塑には30日、今回の生産停止を受けて日本触媒以外からの調達を余儀なくされた日本企業から、SAP価格の問い合わせが相次いだという。

 台塑は、高齢化が進む中、大人用紙おむつ市場を好感して中台でSAPおよびAAの生産拡大を図っている。麦寮工場(雲林県)で年末にSAP6万トンの生産増強を行うほか、中国・浙江省寧波の石化プラントでは、来年にかけてSAPの年産能力を9万トン、AAは32万トンに拡張する計画だ。