ニュース 政治 作成日:2012年10月2日_記事番号:T00039699
米台が安全保障に関する対話を行う「米台国防工業会議(U.S.−Taiwan Defense Industry Conference)」で、米国側が今年、国務省と国防総省の高官を欠席させることが分かった。同会議が2002年に始まって以来の異例の措置で、消息筋によると、台湾が9月下旬に展開した漁船群と巡視船による尖閣諸島(沖縄県石垣市、台湾名・釣魚台列嶼)海域での抗議活動に対する強い不満を表明することが目的だという。事実とすれば台湾は今後抗議活動への政府のかかわりを抑制する可能性があるが、外交部は「高官欠席と尖閣問題は何の関係もない」と否定している。2日付中国時報が報じた。

楊念祖国防部副部長は「台湾による抗議活動の際、米国は異見を挟まなかった」と述べ、影響を否定した(1日=中央社)
同会議は米台商業協会(US・台湾ビジネスカウンシル)の主催で毎年1回開催されており、今年は米国時間の2日よりペンシルベニア州ハーシーで行われる。首都ワシントンからは自動車で2時間で、参加しやすい距離だけに欠席は憶測を呼んでいる。例年、台湾からは国防部長または副部長が参加、米国は国務省が国務次官補または国務次官補代理を、国防総省が国防次官補または国防副次官補を出席させてきた。今年はより官位の低い官僚が参加する予定だ。
消息筋によると、米国は尖閣諸島を日米安保条約の適用地域と表明している手前、関係国・地域間の摩擦が高まって介入せざるを得なくなる事態を望んでおらず、巡視船同士が放水戦まで演じた台湾による9月の抗議活動を極めて不適切と考えているという。
「米国の理解得ている」
米国が台湾への不満から国防工業会議への高官の参加を見合わせたとの観測に対し、外交部と国防部は「尖閣問題とは無関係」との見方を表明した。
外交部の高官によると、漁船群と巡視船による抗議活動の際、台湾は米国と密接に連絡を取り、抗議活動は漁業権を守るための民間主導によるもので、台湾による公的な挑発行為はなかったことで理解を得ているという。さらに、米台国防工業会議は台湾への武器売却を協議する場でもあり、軍事ビジネスを国家の核心利益に据える米国が同会議を尖閣問題での不満表明に利用するはずがないと指摘した。その上、会議に参加する楊念祖国防部副部長がその後ワシントンを訪問する予定であることを挙げ、「米台の高官交流に尖閣問題による影響は全くないことを証明している」と強調した。
国防部の高官は、米台国防工業会議は共和党が主導してきた経緯があり、現与党の民主党にとって重要性は低く、しかも大統領選が迫っているため米高官がスケジュール上の都合で出席できないのは理解できるとした。最新鋭のF−16C/D戦闘機の台湾への売却を迫る米台商業協会の姿勢に対し、民主党が不満に感じて会議を冷遇したとの関係者の見方もある。
共和党政権での新鋭機売却に期待
米国による高官欠席の真意が何なのかは、尖閣をめぐる今後の情勢の推移を見ていく必要がありそうだ。
なお、米台商業協会は9月30日、台湾空軍が実戦に投入できる戦闘機は13年段階で201機のみとなり、尖閣情勢などへの対応には不十分で、F−16C/Dの台湾売却によってこそ解決できるが、それには共和党のロムニー候補の当選に期待をかける以外ないとする報告書を発表した。
台湾のコンサルティングファーム初のISO27001(情報セキュリティ管理の国際資格)を取得しております。情報を扱うサービスだからこそ、お客様の大切な情報を高い情報管理手法に則りお預かりいたします。
ワイズコンサルティンググループ
威志企管顧問股份有限公司
Y's consulting.co.,ltd
中華民国台北市中正区襄陽路9号8F
TEL:+886-2-2381-9711
FAX:+886-2-2381-9722