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昇給凍結への不満高まる、「進まぬ産業モデル転換が原因」


ニュース その他分野 作成日:2012年10月4日_記事番号:T00039730

昇給凍結への不満高まる、「進まぬ産業モデル転換が原因」

 米ウォールストリートジャーナルはこのほど、給与が上昇しないことに対する台湾住民の不満が沸点に達しようとしており、その背景には台湾の産業が受託製造業への過度な依存から脱却できない一方で、ブランド化に向けた研究開発(R&D)や人材を集めるための資金を欠いているため、産業構造の転換が進んでいないことがあるとの分析記事を掲載した。4日付経済日報が報じた。

 シンガポール系DBS銀行(星展銀行)のエコノミスト、Ma Tieying氏によると、成長する経済体では、給与の上昇率がインフレ率を上回るのが通常だが、2000年〜11年の実質給与の年間成長率は、韓国の3.8%、シンガポールの1.8%、香港の0.8%に対し、台湾はゼロ成長となっている。また台湾の今年1〜7月の平均月給は4万4,360台湾元(約11万9,000円)で03年同期の4万5,469元を下回った。

 経済学者によると、台湾は20世紀、海外のブランドから電子製品やその他製品の生産を請け負い工業化を進めた。しかし01年の規制緩和後、ほとんどの生産工場が中国や東南アジアに移転し、多くの台湾人従業員が取り残されることになった。

 このため台湾の企業は受託生産モデルから脱却し、ブランド化を目指しているが、利益の少ない受託生産に頼ってきた多くの企業には、大規模な開発を行う資金や、高給を用意して高度な人材を集める余裕がなく、身動きが取れない状態になっていると指摘されている。