ワイズコンサルティング・グループ

HOME サービス紹介 コラム グループ概要 採用情報 お問い合わせ 日本人にPR

コンサルティング リサーチ セミナー 経済ニュース 労務顧問 IT 飲食店情報

壱伝媒の台湾事業、辜一族・台プラ会長が買収へ


ニュース 商業・サービス 作成日:2012年10月16日_記事番号:T00039922

壱伝媒の台湾事業、辜一族・台プラ会長が買収へ

 香港メディア大手、壱伝媒(ネクスト・メディア)集団は15日、中国信託慈善基金会の辜仲諒董事長、台塑集団(台湾プラスチックグループ)の王文淵総裁、シンガポールのプライベート・エクイティ・ファンドによるコンソーシアムに台湾でのメディア事業を175億台湾元(約470億円)で一括譲渡することで合意に達し、覚書を取り交わしたもようだ。辜氏一族に近い筋が15日、明らかにした。16日付聯合報が伝えた。


台塑集団の総管理処の主管は中央社の取材に対し、「そうした事実がある」と答えた(中央社)

 香港上場の壱伝媒集団は16日、株式売買を停止しており、正式に発表される見通しだ。

 譲渡対象には、総合紙の台湾版「蘋果日報(アップル・デーリー)」、週刊誌「壱週刊(ネクスト・マガジン)」、中国情報専門紙の「爽報」、テレビ局「壱電視(ネクストTV)」が含まれる。台湾のメディア文化を一変させた壱伝媒集団は進出から約12年で台湾から完全撤退することになる。

 実業家の黎智英(ジミー・ライ)氏が率いる壱伝媒集団は、香港で成功した壱週刊を2001年に、蘋果日報を03年に台湾で相次いで創刊し、カラー印刷とグラフィックを多用したビジュアル重視のデザインと香港式のゴシップ報道、内部告発報道で台湾のメディア文化に大きな影響を与えた。しかし、その後開始した壱電視は免許取得の障壁などから業績が低迷し、印刷メディアの売却方針を表明。一時、壱電視を年代電視の練台生董事長に売却することで合意したと伝えられていた。

 一方、買収側の中信集団は既に緯来電視を保有しており、壱電視の買収で、ニュースチャンネルなどを手中に収める。