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中台コンテナ輸送、「ゼロ運賃」に規制


ニュース 運輸 作成日:2012年10月19日_記事番号:T00039992

中台コンテナ輸送、「ゼロ運賃」に規制

 中台間の定期コンテナ貨物路線は、運賃がゼロか極めて低い状態で運営されてきたが、中国交通運輸部は先週、運賃の届け出制度を導入し、運賃の適正化を進める内容の公告を出して、18日には上海で海運業者の代表を集め、政策内容を周知した。これにより、台湾~上海航路でのゼロ運賃はなくなる見通しだ。19日付工商時報が伝えた。

 中国交通運輸部は、運賃に届け出制度を導入することで、運賃が適正範囲を外れた場合、競争阻害行為として調査を行い、行政罰を適用するとしている。

 中台間では2008年12月の直航解禁後、運賃が極めて低い状態で推移しており、業者によると、台湾~上海航路では半数以上の貨物がゼロ運賃、残る貨物もコンテナ1個当たり1~10米ドルという形式的な運賃となっている。海運業者は積み下ろし作業費、書類費などを収入源とし、赤字を補っているのが現状だ。

 背景には、輸送能力が明らかに過剰となっていることがある。業界関係者は「輸送能力を30%削減しなければ、バランスが取れない」としている。また、一部の海運業者は空のコンテナを中台間で回送する場合、空で運ぶよりは貨物を乗せた方がよいとして、形式的な運賃で貨物を引き受けてきた。