ニュース 自動車・二輪車 作成日:2012年10月19日_記事番号:T00040015
トヨタの台湾総代理店、和泰汽車は18日、今年末から来年初頭に発売する新車種を2%値上げする方針を示した。過去2年間で20%以上も円高が進み、値上げ圧力に耐えられなくなったことが最大の要因だ。また、尖閣諸島をめぐる日中対立で、中国市場でトヨタ車の販売が急減したことも影響している。19日付経済日報などが報じた。
日野自動車の300シリーズは、台湾市場シェアで現在の20%から、来年25%への拡大を狙う(日野自動車リリースより)
和泰汽車の蘇純興総経理は値上げ対象の車種として、11月に発売するマイナーチェンジ版のミニバン「ウィッシュ」、12月に新たに輸入するスポーツ多目的車「RAV4」を挙げ、今後さらに多くの人気車種を加えることも示唆した。値上げ幅については、トヨタ本社から3%を要求されているが、台湾側としては2%にとどめたい考えで現在調整中だ。
業界関係者は、2%の場合、1台当たりの値上げ幅は1万~2万台湾元(約2万7,000円~5万4,000円)とみている。蘇総経理は、過去2年で円が20%以上上昇した一方、モデルチェンジ車や輸入車の値上げ幅は8~9%にすぎず、 値上げ圧力に耐えられなくなっていると説明した。
なお、和泰汽車は同日、日野自動車の3.49トンクラスの小型トラック「300シリーズ(日本名・デュトロ)」の、欧州連合(EU)の排気ガス規制「ユーロ5」に合わせたフルモデルチェンジ版を発表した。円高もあって販売価格は従来より25%と大幅に引き上げた。
マツダ、追随示唆
蘇総経理は、トヨタに限らず日系自動車メーカー各社は円高に加え、尖閣問題による中国市場での販売落ち込みで、販売価格を引き上げ損失を補いたい考えがあると説明し、台湾の代理販売業者各社も同様の悩みを抱えているとの見方を示した。
なお、マツダの台湾法人、マツダ台湾も来年値上げに追随する可能性を示唆している。裕隆日産汽車、中華汽車工業(チャイナ・モーター)は、当面値上げは予定しておらず、和泰汽車の販売状況を見て検討する考えだ。
ホンダ、最大5.7%値下げ
一方台湾ホンダは18日、人気の台湾生産車「Super CR-V」の第4世代フルモデルチェンジ版を発表した。排気量2.4リットルの販売価格は90万9,000元~94万9,000元と、第3世代から4万~6万元引き下げた。値下げ幅は4.2~5.7%で、ホンダの台湾再進出から11年目で初めて、台湾生産車としては近年で最大となった。牧野朗同社社長は、値下げについて市場シェア拡大を狙ったものと説明。全車種の新車販売台数で月間1,200台、年間1万5,000台以上を目指すと語った。
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