ニュース 建設 作成日:2012年10月23日_記事番号:T00040066
台北の都市交通システム(MRT)文山内湖線木柵駅(台北市文山区)と直結するマンション「信義18号」で22日、分譲13物件16戸のうち6物件8戸に購入希望者が現れず、入札不調となった。駅直結マンションの入札不調は過去3年で初めて。不動産の実売価格登録制度の導入で取引記録が照会可能となり、今後の提示価格の下落、値引き幅の拡大をにらんで模様眺めとなったようだ。23日付工商時報などが報じた。
内政部の不動産実売価格照会サイトは18日に再開し、同時に2,000人が利用できるようになった(中央社)
台北市政府捷運工程局は22日、9月18日に公開した「信義18号」14~18階の13物件16戸(25~80坪、2室または4室)で7物件14件の応札があり、落札者が決まったと発表した。平均落札価格は駐車場を除いて1坪当たり54万2,000台湾元(約150万円)で、最低入札価格46万8,000~54万1,000元との差は平均4.4%、最高12.65%だった。地域住民の入札が多かった。
来週は中和線物件入札
これまでMRT駅直結マンションは、1回で完売した▽「台北摩根」(建設中の松山線南京三民駅、2009年1月)▽「京華苑」(12年9月開通の新荘線東門駅、09年5月)▽「府中棧」(板橋線府中駅、11年6月)▽「美麗新境」(新荘線先嗇宮駅、12年2月)▽「新東京宅」(新荘線松江南京駅、12年9月)──のほか、中和線永安市場駅の「美麗永安」は3回で完売(09年8月)、文山内湖線万隆駅の「環遊市」は売れ残り1戸で落札率91%と、完売がほぼ確実だった。
一方、「信義18号」の落札率は54%と低く、8月の実売価格登録制度導入の直撃を受けた。来週に入札を控える200戸以上の「南方之星」(中和線南勢角駅)もこれに続けば、住宅価格下落の始まりを意味しそうだ。
基隆市、注目度向上
不動産仲介大手、東森房屋の王応傑董事長は、既に成約価格が一部1~2割下がっており、景気低迷、台湾の実質賃金の伸び悩みから売り手は提示価格を1~2割下げざるを得なくなるとの予測を示した。半年から1年たてば、不動産売買の取引記録が十分な量となり、中長期的には値引き幅の交渉の余地が徐々に狭まると考えている。住商不動産の徐佳馨・企画研究室主任は、不動産価格の透明化で成約までの期間が短縮すると予測した。
一方、台北市、新北市の住宅価格の高さから、1坪10万元以下で購入できる基隆市の物件に北部住民の注目が集まっている。東森房屋の統計によると、基隆市の店頭を訪れる週30~35組のうち3~4組が台北市、新北市からの見学者で、第2四半期以降2~3倍に増えたという。
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