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林益世・前行政院秘書長、収賄で起訴


ニュース 社会 作成日:2012年10月25日_記事番号:T00040097

林益世・前行政院秘書長、収賄で起訴

 林益世・前行政院秘書長(44)が中国鋼鉄(CSC)の取引先企業の原料調達に便宜を図る見返りに賄賂(わいろ)を受け取ったとして逮捕された事件で、最高法院検察署特別偵査組は25日、林氏とその親族の計5人を収賄罪で台北地方法院に起訴した。具体的な求刑は示されなかった。


最高法院検察署特別偵査組の陳宏達広報担当は25日、陳水扁前総統や日本の田中角栄元首相の例を挙げ、林被告が「実質的な影響力」を発揮したと説明した(25日=中央社)

 中央社電などによると、起訴されたのは、林前秘書長のほか、妻の彭愛佳氏、母親の沈若蘭氏とその兄弟。
林前秘書長は、2010年の立法委員在任中にCSCの取引先である地勇選礦の経営者から6,300万台湾元(約1億7,000万円)相当の米ドル現金を賄賂として受け取ったとされる。

 起訴状によると、林前秘書長は「賄賂を受け取ったのは自分だけで、他人に渡してはいない」と主張している。

 林前秘書長が受け取った賄賂のうち、数百万米ドルは林前秘書長の母親宅で焼却されていた。また、一部は選挙資金に流用された。検察は林前秘書長の妻名義の口座などに残された資金の没収を裁判所に申し立てた。

 林氏は国民党期待の若手政治家だったが、今回の事件で今年7月に同党から除名処分を受け、政治生命を絶たれた。また、クリーンさを看板に掲げた馬英九政権のイメージも大きく傷ついた。

 事件発覚当初には、黒幕に呉敦義副総統が関与していると示唆する報道もあったが、結局政界中枢への事件の波及はなかった。