ニュース 建設 作成日:2012年10月29日_記事番号:T00040168
台湾史上最大規模と言われる台北駅周辺の高層ツインビル「双子星大楼」共同開発計画は28日、台湾とマレーシアの共同企業体(JV)、太極双星国際開発が優先契約交渉順位1位に決まった。投資額は700億〜800億台湾元(約1,900億〜2,200億円)、早ければ来年にも着工する。台湾高速鉄路(高鉄)、台湾鉄路(台鉄)、都市交通システム(MRT)駅や高速バス乗り場が集まる交通の要所で、台北市は年間300億元を超える経済効果を見込む。29日付蘋果日報などが報じた。
郝龍斌台北市長(左2)。太平洋崇光百貨(太平洋そごう)忠孝館などが立ち並ぶ東区商圏に対し、にぎわいで負けている西区商圏の盛り返し、周辺住宅物件の相場上昇が期待されている(台北市リリースより)
市民大道と重慶北路一段が交わるC1、D1区画開発計画は、56階、76階建てのビル2棟をそれぞれ2017年、18年に完工し、商業施設、高級ホテル、オフィスなどの複合施設とする予定だ。郝龍斌台北市長は、延べ床面積15万8,000坪と台北101ビルの約1.5倍の広さで、就業機会2万3,000件を創出し、台北市の出資はゼロながら11億元の税収をもたらすと投資効果の見積りを示した。
太極双星は、台湾の互助営造、マレーシアのIGBグループ、ミッドバレーシティから成り、六本木ヒルズ、上海環球金融中心(いわゆる上海ヒルズ)を手掛けた日本の森ビルと米国のパーソンズ・ブリンカホフ・インターナショナル(PBI)が共同で総顧問を務める。
公共交通機関の利用促進
陳威仁台北市副市長は、太極双星が高評価を得たのは、公共交通機関の利用を促進し、自動車の利用を抑制する公共交通指向型開発(TOD)が主因と指摘した。
台北駅は、桃園国際空港との間を結ぶMRTが建設中で、将来は搭乗手続き(チェックイン)や手荷物預け入れが可能になる予定だ。国際空港につながるMRT駅でのシティ(インタウン)チェックインサービス導入は、香港、クアラルンプール、バンコクに続く世界4都市目となる見通しだ。
一方、優先契約交渉順位2位となった中華工程(BESエンジニアリング)は、「非常に遺憾だ。価値と計画、最後は価格で負けた」とコメントした。
同開発計画は、07年から投資者を募っていたが、投資規模が大きい上、原材料コストの大幅上昇や景気低迷と悪条件が重なり、これまで4回連続で入札不調となっていた。
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