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友達の第8世代工場、09年下半期に量産


ニュース 電子 作成日:2007年11月28日_記事番号:T00004020

友達の第8世代工場、09年下半期に量産

 
 友達光電(AUO)の陳炫彬総経理は27日、約30億米ドルを投じて第8世代工場を建設し、早ければ2009年下半期に量産体制に入ることを明らかにした。50インチ以上のフラットテレビで使用する大型パネルを生産する。28日付経済日報が米ダウ・ジョーンズの報道として報じた。
 
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友達の現在の最先端工場は、中部科学工業園区の第7.5世代工場。今年6月の段階で1,950×2,250のパネルを月間4万枚製造している(友達HPより)

日韓大手に対抗
 
 同社は、台湾パネルメーカーで初となる第8世代工場の建設は既定方針としていたが、具体的な量産時期や生産品目について語ったのはこれが初めて。陳総経理は、「リスクは高いが参入する方向で、細部についてはまだ詰めている段階だ」としながらも、「仮に順調に運営できれば、第10世代工場の建設も検討する」と語り、韓国、日本の大手パネルメーカーとの間で繰り広げられている生産能力の拡大競争を勝ち抜いていく決意を示した。 

 第8世代工場の生産能力については明らかにしなかったが、来年は生産能力を15%を向上させ、パネルの世界市場でのシェア約20%を維持する考えだ。

 第8世代工場は、現在、シャープと、ソニーとサムスン電子の合弁パネルメーカーであるS-LCDの2社が稼働させている。

 サムスンは今月、S-LCDの同工場に単独で2兆ウォン(約2,340億円)を追加投資し、来年第3四半期をめどに生産能力を現在の月産5万枚から11万枚へと倍増させる計画を発表している。また、LGと蘭フィリップスの合弁パネルメーカー、LGフィリップスLCD(LPL)も10月、第8世代工場の建設に2兆7,000億ウォン(約3,150億円)を投資し、09年上半期に稼働させる計画を公表した。友達による第8世代工場建設の明言は、こうした韓国メーカーによる相次ぐ新規投資計画に刺激された可能性がある。 

来年のパネル景気に慎重

 陳総経理は、08年と09年の資本支出はともに800億台湾元(約2,680億円)の水準になるという見方を示した。資本支出額は昨年は1,100億元で、今年は700億元に減少している。

 また、来年のパネル需要に関して、好調が続くという予測が多い中、「米国のサブプライムローン問題など不確定要素もある」として慎重な見方を示した。

他社の買収計画はなし

 陳総経理はこのほか、最近元太科技工業(PVI)が韓ハイディスの買収を決めるなど、中小型パネルメーカーの間で進められている買収・合併の動きに対し、「液晶パネル業界の地図を塗り替え、友達にとって脅威となる」という見方も示した。

 一方で、友達自身には合併計画はないと語った。「LPLを買収するつもりはないか」という質問に対しては、「我々にはまだ海外事業の管理を行う能力がない」と否定した。