台北市の中堅デパート、中興百貨が財務危機に陥り、総額３億台湾元（約10億円）の不渡りを出したとの情報が広がっている。同社は事実関係を否定しているが、10月から業者への商品代金の支払いが滞っており、30日に対策会議が予定されている。29日付自由時報が伝えた。
中興百貨は親会社の中興紡織の財務危機に加え、太平洋そごうや微風広場（ブリーズセンター）との競争激化で、経営状況が悪化している。一部テナントは、中興百貨が12％引きで総額2,000万元の商品券を販売したのは、資金確保が目的ではないかと不満を持っており、商品券の受け取りを拒否する業者も出ている。
同社広報担当者は「１億5,000万元の資金が不足しているのは事実だが、建物の資産が20億元あるため、営業中止の心配はない」と強調した。
