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壱伝媒台湾事業の買収、金管会が前提条件


ニュース 商業・サービス 作成日:2012年11月14日_記事番号:T00040455

壱伝媒台湾事業の買収、金管会が前提条件

 金融監督管理委員会(金管会)は13日、香港メディア大手、壱伝媒(ネクスト・メディア)の台湾事業を買収することで合意した中国信託慈善基金会の辜仲諒董事長と面談し、金融事業との分離など4つの前提条件を提示した。14日付工商時報が伝えた。

 金管会が示した条件は、▽金融事業との分離▽メディアの経営を主導してはならない▽金融持ち株会社(中国信託金融控股)がメディアを掌握、主導、経営しない▽金融持ち株会社がメディアの代表者にならない──などだ。

 金管会は中国信託金融控股、中国信託商業銀行の董事長を辜濂松氏が務めており、辜氏一族の持ち株比率は7%余りにすぎないが、董事会では辜氏一族が定員の過半数を占めているため、実質的に経営権を掌握していると判断。辜濂松氏と辜仲諒氏は利害関係人に当たり、辜仲諒氏によるメディア投資は、金融監督上は辜濂松氏による投資と見なされるため、金管会は辜濂松氏に説明を求めた。辜仲諒氏は辜濂松氏の代理で金管会に説明を行った。

 金管会によると、辜仲諒董事長は金管会の立場と要求を了承し、近く対外的に立場表明を行うと説明した。

 辜仲諒氏が主導権を握れない場合、台塑集団(台湾プラスチックグループ)が経営を主導するか否かに注目が集まるが、同社総管理処の侯水文副総経理は「メディア経営は専門ではなく、過半数株式を取得したり、主導的地位に就いたりしない方向だ」と述べ、慎重な立場を示した。