「ＰＧＯ」ブランドのバイクを手掛ける摩特動力工業（Motive Power Industry、ＭＰＩ）は15日、台湾では初のアンチロックブレーキシステム（ＡＢＳ）搭載機種となるスクーター、「Tigra 150」（150cc）を発売した。光陽工業（KYMCO）、三陽工業（ＳＹＭ）、台湾山葉機車工業（ヤマハモーター台湾）の３社でシェア９割以上を占める台湾バイク市場で、安全性で差別化を打ち出し、台鈴工業や宏佳騰機車（ＡＥＯＮモーター）などのライバルメーカーと業界４位を争う。16日付工商時報が報じた。
「Tigra 150」。ＡＢＳはホイールロックを防止することで、急ブレーキ時に車両を安定させドライバーが回避行動を取れるようにする機能だ（ＭＰＩリリースより）
「Tigra 150」は、独ボッシュのＡＢＳを搭載、車体の体積と重量を低減し走行時の安全性を大きく高めた。価格は９万8,000台湾元（約27万円）と決して安くないが、同社はバイク通の消費者からの評価に自信を見せている。
ＭＰＩは今年に入ってから毎月３％以上のシェアを獲得している。台湾バイク業界は、首位KYMCOがシェア４割と不動の地位を保っているが、ＳＹＭやヤマハモーター台湾はシェアが下降気味で、ＭＰＩなど第４勢力はこの10月、合計8.8％までシェアを伸ばした。
