ニュース 商業・サービス 作成日:2012年11月19日_記事番号:T00040544
大型ショッピングセンター(SC)が地方での事業展開を加速する。台北駅北側の京站時尚広場(Qスクエア)が来年より屏東県でテーマパークを運営、新北市に2店を擁する環球購物中心(グローバルモール)は、来年末までに屏東や高雄などに出店するほか、高雄市を拠点とする統一夢時代購物中心(ドリームモール)は2014年に台南進出を果たす。百貨店市場は成熟して成長余地が限られる一方、食事や映画などの娯楽までワンストップで提供するSCは、消費者ニーズの移行を好機と見て攻勢をかける。19日付経済日報などが報じた。
ショッピングセンターの地方進出は、遠東百貨(ファーイースタン・デパートメントストアズ)が昨年12月以降、板橋大遠百(メガシティー)、台中大遠百(トップシティー)、巨城購物中心(ビッグシティー、新竹市)と大型店舗を一挙に出店し、台中以北の競争が激化したことが背景にある。なお、遠東百貨に新光三越百貨、太平洋崇光百貨(太平洋そごう)を加えた従来型百貨店大手3社は昨年売上高が合計1,455億台湾元(約4,000億円)で市場の半分を占めた一方、新店舗を除くと今年は3~5%の減収と苦戦が予測されている。
3年目のQスクエア、黒字化
09年12月にオープンした日勝生活科技(ラジウム・ライフ・テック)のQスクエアは、今年黒字転換が見込め、来年から出店を加速すると表明した。客家(ハッカ)文化を体験できる観光名所、六堆客家文化園区(屏東県)を来年第1四半期からOT(運営、譲渡)方式で運営する。台北MRT新店線新店駅近くで3,000坪の売り場を同年第1四半期に、新店線小碧潭支線の小碧潭駅周辺開発「美河市」で、大型レストランと家具売り場を主力とする2万坪の商業施設を第3四半期にオープンする計画だ。Qスクエア台北店の今年1~10月の売上高は前年同期比12%増、通年では55億元に迫る見通し。来年は「六堆」なども合わせて100億元を狙う。
冠徳建設(キンドム・コンストラクション)傘下のグローバルモールは12月に屏東県に進出する。台湾鉄路(台鉄)屏東駅に隣接し、太平洋百貨(パシフィック・デパートメント・ストア)屏東店に近い立地で、若者向けカジュアル商品を主力に年間売上高20億元を見込む。13年第1四半期からは台湾高速鉄路(高鉄)、高雄MRT(都市交通システム)の左営駅と隣り合う台鉄縦貫線の新左営駅(高雄市)にROT(改修、運営、譲渡)方式で2億5,000万元を投じ、4階建ての商業施設を運営する。台湾桃園国際機場MRTのA9駅(新北市林口区)に続き、A19駅(高鉄桃園駅の南西)開発も契約予定で、予算50億元以上を見込む。上海万博の台湾館を移設する新竹市の世界博覧会台湾館にも出店を計画する。これらにより、同社の13年売上高は100億元を突破する見通しだ。既存の中和店、板橋店は昨年売上高が60億元、今年は65億元が目標だ。
統一夢時代は台南市の人口増加に目を付け、14年第4四半期に台南市で統一企業(ユニ・プレジデント)集団と台南紡織(台南スピニング)合弁の南紡夢時代購物中心を出店する計画だ。オープン初年度に売上高60億元で黒字を狙う。統一夢時代は今年1~10月は1割以上の増収で、通年売上高は85億元が見込まれる。
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