ニュース 社会 作成日:2012年11月20日_記事番号:T00040546
台湾では今年、11月に入っても気温が30度近い暖かい日が続き、本格的な冬の到来が遅れる中、冷え込む季節の定番料理、鴨肉をショウガと漢方で煮込む「薑母鴨(ジャンムーヤー)」や、山椒(さんしょう)と唐辛子の辛いスープが特徴の「麻辣(マーラー)鍋」といった鍋料理レストランが悲鳴を上げている。
夏に食べられることがほとんどない薑母鴨専門店は「営業半年、休業半年」という形態を取ることが多く、例年は8〜9月にその年の営業をスタートさせるが、今年はこれが10〜11月へと1カ月以上ずれ込んでいる。
「こんな天気じゃ売れっこないよ」、新北市で薑母鴨レストランを営む王さんはそう嘆く。夕方まで気温が高いため晩ごはんに薑母鴨を食べたいと考える人は少なく、午後8〜9時ごろになってようやくちらほら客が現れる状態だという。このため営業時間をずらして対応しているが、それでも客は少なく、来年の5月くらいまで冷え込みが続かなければ今年の稼ぎは例年より1〜2カ月分少なくなる見通しだ。
一方、麻辣鍋は年中営業する業者が多く、薑母鴨店に比べると冬到来の遅れによるダメージは小さいが、それでも今年は客の回転率が目に見えて悪い。ある台北市のチェーン業者によると、毎年この時期は平日でも行列ができるが、今年は予約も必要なく食事時にも空席があるほどだという。
なお例年なら冬は午後5時から客が入り始め、平均1時間半〜2時間で1回転、深夜までの営業で5〜6回転も珍しくないが、今年は今のところ1日3〜4回転なら多い方といった状況だそうだ。
ただ不思議なことに台湾風しゃぶしゃぶ鍋の「涮涮鍋」店は好調で、王品グループの「石二鍋」や「銭字輩涮涮鍋」といった大手チェーンでは平日も行列ができている。業界関係者は「涮涮鍋は学生や会社員、家族連れが主要客で分量も多くないため気候に左右されにくい」などと分析している。
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