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全球人寿、破綻生保の国華人寿を落札【表】


ニュース 金融 作成日:2012年11月28日_記事番号:T00040708

全球人寿、破綻生保の国華人寿を落札【表】

 保険安定基金は27日、経営破綻で公的管理下に置かれていた生命保険会社、国華人寿保険の売却入札で、生保の全球人寿保険(トランスグローブ・ライフ、TGL)を落札者に決定した。国華人寿は9月末現在で754億台湾元(約2,100億円)の自己資本割れを起こしており、同基金が883億6,800万元を補填(ほてん)する形で、来年3月末までに全球人寿が国華人寿の資産、負債、事業を一括して引き継ぐ。

 同基金はこれまで、国華人寿の事業売却方法として、一括売却と分割売却を並行して検討してきた。国華人寿の総資産は安定基金による補填措置で3,200億元前後となり、全球人寿が国華人寿の資産を引き継ぐと、同社の総資産は台湾生保業界で7位の5,600億元となる。

経営権、7年は譲渡不可

 今回の入札には、中国信託人寿保険(チャイナトラスト・ライフ)、三商美邦人寿保険(マーキュリーズ・ライフ・インシュアランス)も応札していたが、全球人寿は提示した保険安定基金による補填金額が最も少なかったことから落札者に決定した。補填額は市場予測の1,000億元を下回った。

 全球人寿は「国華人寿の保険契約者の権益は全く影響を受けない」と説明した。全球人寿は入札参加に当たり、国華人寿の経営権を今後7年間にわたり譲渡しないことや必要に応じ増資を行うことなどを確約した。

 28日付工商時報によると、金融監督管理委員会(金管会)の呉当傑副主任委員は「多額の補填を行うことになるため、金管会は今後全球人寿に対する管理監督を強化し、財務状況の健全化を促していく」と述べた。 


全球人寿の劉先覚董事長。国華人寿は、台湾生保としては約40年ぶりの市場撤退となる(27日=中央社)