ワイズコンサルティング・グループ

HOME サービス紹介 コラム グループ概要 採用情報 お問い合わせ 日本人にPR

コンサルティング リサーチ セミナー 経済ニュース 労務顧問 IT 飲食店情報

「胃にクリップ」で食事量カット、3カ月で60キロ減量に成功


ニュース 社会 作成日:2012年11月30日_記事番号:T00040747

「胃にクリップ」で食事量カット、3カ月で60キロ減量に成功

 台中市の仁愛医院はこのほど、世界初となる方法により3カ月で60キログラムものダイエットに成功した例を発表した。その方法とは手術により胃の入り口を髪留めのような大型クリップで挟み、食事量を強制的に減らすというもので、同技術は昨年行政院衛生署の認証を受けたほか、日本、米国、中国など各国で特許を取得している。

 このダイエット法を開発した仁愛医院の趙世晃医師は、かつて肥満症治療の胃バイパス手術について学んだ際、手術が困難なだけでなく、術後に傷口の痛みが生じるなど危険性が高いことを知った。このためもっと簡単な方法がないかと考えていたところ、髪留めからアイデアを得て「胃留めクリップ」を考案したという。

 趙医師が編み出した胃留めクリップは医療用ステンレスでできており、長さ9センチ、幅1センチの大きさで重さは6グラム未満。開発に12年、動物実験に3年、人体実験に9年を費やして実用化を迎えたそうだ。

 このクリップの装着手術は左肋骨(ろっこつ)下部を切開して挿入し、腹腔鏡を使って胃に挟む方法を用い、30〜60分程度で終了する。これにより胃の入り口は直径1センチに狭まり、一度にたくさんの量を食べることができなくなる。

 今年8月にこの手術を受けた王さん(21歳)は、200キロあった体重が3カ月で140キロに。「前はちょっと歩いただけで息が上がっていたが、今は体が軽い」と喜びの声。今は100キロを切ることを目指している。 なおこれまで50人の肥満症患者に対し同方法で治療に当たってきた趙医師は、術後3カ月で22.9%、半年で37.8%、2年で50%の減量が期待でき、5年後に理想的な体重となった後にクリップを取り外すことができると説明する。

 ただ、この方法は一般的な肥満ではなく疾病としての肥満症を対象としており、指数BMI(ボディマス指数、体重を身長の2乗で割った数値)が40以上の人に推薦しているそうだ。