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路線バスで本貸し出し、台北市が新サービス


ニュース 社会 作成日:2012年12月4日_記事番号:T00040799

路線バスで本貸し出し、台北市が新サービス

 路線バスに設置された本棚から、読みたい本が無料で借りられ、次回以降の乗車時に返却すればいい。台北市が3日、世界初の「バス図書館」サービスを開始した。


「バス図書館」には漫画や児童書も(3日=中央社)

 「バス図書館」サービスが当面利用できるのは、▽首都客運の紅32(南港~台北橋)▽台北客運の205路(中華科技大学~東園)▽欣欣客運の1路(華江~呉興街)──の3路線62台。3カ月の試験期間中の反応が良ければ対象を拡大する。

 バスに設置された本棚には、オレンジ色のラベルが付いた小説など文学作品や、青色ラベルの文学以外の本が30~40冊ほど並ぶ。本を借りるには貸し出しカードも手続きも不要で、1冊に限り自由に持って帰っていい。市民が市立図書館に寄贈した古本の一部を利用しているためで、返却するかどうかは市民の良心に任されている。返却先は対象の路線バスならどのバスでもよく、市立図書館の分館に返してもいい。本棚の分だけ乗客の座席数が減るという心配はご無用。ノンステップバス限定で、運転席の後方の座席が設置できないスペースを利用している。

 乗客の陳さんは、路線バスで本を借りられるのはとても便利だけれど、混雑時は危ないと心配顔。台北市公共運輸処は、本を選ぶときはしっかり手すりにつかまり、他の乗客の通行の邪魔にならないようにと注意を促した。

 同処の統計によると、初日の3日は午後6時までの間に75冊の貸し出しがあった。郝龍斌台北市長はさらなる利用を呼び掛けると同時に、乗車中に本を読むと目が悪くなると注意した。移動図書館ならばともかく、移動するバス内で書籍を薦めるこの試み。車酔いになる人を増やさなければよいのだが。