クレディ・スイス証券によると、ファウンドリー世界最大手、台湾積体電路製造（ＴＳＭＣ）はこのほど、アップルから製造プロセス28ナノメートルによるプロセッサーを受注し、来年第２四半期から12インチウエハー月１万5,000枚で試験生産する計画だ。外資系証券会社の多くは従来、ＴＳＭＣがサムスン電子から奪ったアップルの受注を出荷するのは2014年とみていたため、予想より１年の前倒しだ。８日付工商時報が報じた。
クレディ・スイス証券のランディー・アブラムス台湾区研究部主管によると、アップル製品の出荷予測を基に計算すると、ＴＳＭＣは来年12インチウエハーで月６万2,000枚、14年は７万9,000枚分を生産し、平均販売価格（ＡＳＰ）6,000米ドルなら生産額は45億米ドル、20ナノでＡＳＰ8,000米ドルなら生産額は74億米ドルに上る。ＴＳＭＣの売上高に占めるアップルの割合は今年５％から来年12％に拡大し、特にiPhone向けが増える来年下半期の売上高に大きく貢献すると予測した。
アップルのほか、聯発科技（メディアテック）、クアルコム、マーベル、展訊通信（スプレッドトラム）など中国数社向けを既に生産しており、ＴＳＭＣの28ナノ製品の売上高構成比は今年第４四半期の20％から来年第４四半期には36％まで高まる予測だ。
