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「余命2年」宣告から31年、子ども3人・孫2人


ニュース 社会 作成日:2012年12月19日_記事番号:T00041083

「余命2年」宣告から31年、子ども3人・孫2人

  25歳で脳腫瘍(しゅよう)が発見され、医師に「余命2年以内」と宣告されながら、今に至るまで31年間を生き延び、結婚して子どもを3人もうけ、さらに孫2人の顔まで拝むことができるという奇跡を起こした男性とその妻がこのほど、同じ病に苦しむ患者のためにと自身の体験を語った。

 南投県出身の男性、白裕燿さん(56歳)は25歳の時、大学生時代から交際していた陳梅花さん(同)と「帰ったら結婚しよう」と言い交わして兵役に就いた。しかし任期を終える間もなく、白さんは頭痛や嘔吐(おうと)に襲われるようになり、診察を受けたところ脳に悪性の腫瘍が見つかり、医師に「余命半年〜2年」と宣告されてしまった。

 これを聞いて絶望した白さんだったが、陳さんは「最後まで彼に添い遂げよう」と決意。その年、白さんが最初の手術を終えた後に2人は結婚した。

 放射線治療を続ける2人に対し、医師は「奇形を生じる可能性があるため、子どもをつくるのは2年は待った方がいい」と助言した。しかし陳さんは夫の命が2年持ちそうにないこと、さらに「どんな子どもでも彼との子どもなのだから受け入れよう」と考えて出産を決意。生まれた長男は幸いにも健康で、続けて長女、次男をもうけた。

 その後、陳さんは昼間は夫の介護、夜は夜間学校の教師として働き家計を支えた。これまで白さんは1995年に大腸がんが発覚するなど、数えきれないほどの手術を繰り返してきたが、妻や家族に支えられて病魔に打ち勝ってきた。

 その間に子どもたちはすくすくと成長し、今では長男が産婦人科医となり、さらに結婚、出産を迎えて白さん夫婦は脳腫瘍発見から31年にして2人の孫にまで恵まれることになった。

 医師によると、白さんの患った脳腫瘍は、文献に残る最長の生存期間が18年だそうで、記録を大幅に塗り替えたことになる。白さん本人のがんばりもさることながら、陳さんの意志の強さ、献身が奇跡を呼び込んだような気がしてならない。