ニュース 社会 作成日:2012年12月20日_記事番号:T00041110
「マヤ文明の暦に基づき、あす21日に人類は滅亡する」という予言が世界中のメディアをにぎわせている。台湾でこれを信じる人はほとんどいないが、中国に進出する台湾企業では、従業員が不安になって仕事が手につかないなど影響が出ているようだ。
新北市にあるお寺、聖天宮の慧慈法師はここ数カ月、アモイ、上海、深圳など中国各地を飛び回っている。法師によると、中国で事業を展開する台湾企業経営者の多くから、「予言のせいで不安になり、『残された日々を故郷に帰って過ごすから解雇手当をくれ』などと言ってくる現地従業員が後を絶たないから何とかしてくれ」と依頼されたのだという。
このほか、同じような依頼を受けて「中国出張」に出かけた占い師の神龍さんは、河南省に進出するある台湾系不動産企業が「最近では経営目標が達成できないだけでなく、地元の役人も毎日酒を飲んでいて仕事にならない」と嘆いているのを聞かされたほか、山東省で貿易業を営む台湾人経営者からは強盗に遭って商品が奪われるなど治安が乱れていると聞いたという。
神龍さんによると、中国で予言を信じる人々の反応には、「最後を楽しく過ごそう」と考える人と「善い行いをしよう」と考える人の両極端に分かれるほか、一部には暴力的な行為に走る人も見受けられるという。
占い師の余雪鴻さんは、「中国は人口が多いため知識水準の格差が大きい」と指摘。テレビを見て「外国人はどうしてこんな迷信深いんだ」と話す北京市民がいる一方で、予言を信じる人が最も多いのも中国だと語った。
台湾人経営者や占い師の多くは、中国で信じる人が多い状況について、中国政府による情報統制が大きな要因だとみている。秩序の維持を名目とする情報統制が社会の混乱を招くとは皮肉なものだ。
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