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6人の死刑一斉執行、世論に配慮か


ニュース 社会 作成日:2012年12月22日_記事番号:T00041159

6人の死刑一斉執行、世論に配慮か

 法務部は21日夕方、台北、台中、台南、高雄の各監獄(刑務所)で死刑囚6人に対する死刑を一斉に執行した。死刑執行は1年9カ月ぶりとなる。


法務部の陳守煌政務次長は、メディアに対し執行状況を説明した。現在台湾の死刑執行を待つ死刑囚は55人に上る(21日=中央社)

 22日付蘋果日報によると、死刑が執行されたのは、強姦(ごうかん)殺人犯の陳金火死刑囚(47歳)、広徳強死刑囚(29歳)、連続殺人犯の黄賢正死刑囚(45歳)、強盗殺人犯の曽思儒死刑囚(43歳)、殺人犯の戴徳頴死刑囚(37歳)、放火殺人犯の洪明聡死刑囚(55歳)の6人。曽勇夫法務部長は20日夜に死刑の執行命令書に署名した。

 今回の死刑執行をめぐっては、今月初めに台南市で起きた男児殺害事件で、容疑者が「台湾では1、2人殺しても死刑にはならない」と発言し、社会に衝撃を与えた点に加え、海外の人権運動家から死刑執行延期を求める要請があり、それを理由に死刑執行を遅らせれば、外圧に屈したとの批判を浴びかねない点から、世論への配慮があったとみられている。

 台湾では現時点で死刑容認論が優勢だが、今回の死刑では戴死刑囚の臓器提供に対し、高雄長庚紀念医院が「死刑囚からの臓器移植は国際的な人権価値に反する」として、提供された臓器を拒否した。