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富邦金が中国・華一銀買収、業界初の直接投資


ニュース 金融 作成日:2012年12月28日_記事番号:T00041307

富邦金が中国・華一銀買収、業界初の直接投資

 金融持ち株会社、富邦金融控股は27日、上海を拠点とする台湾系銀行、華一銀行(ファースト・シノ・バンク)を買収すると発表した。306億台湾元(約910億円)を出資し、株式80%を取得する。台湾の金融機関が中国の銀行に直接出資する初のケースとなる。今後、中台の当局に申請し、来年下半期にも手続きを完了する。過密で競争が激しい台湾市場でなく、中台間の規制緩和が進む中、人口13億を抱える巨大市場に狙いを定め、台商(台湾系企業)を皮切りに中国企業向けまで商機を探る。28日付蘋果日報などが報じた。

大中華圏のサービス網強化

 富邦金控は27日の董事会で、華一銀行の買収を承認した。華一銀行の社名は富邦華一銀行とする。中国の拠点数は台湾の銀行で最多となる。

 華一銀行の中国拠点は14カ所で、上海9カ所のほか、江蘇省蘇州市、広東省深圳市、天津市に広がる。富邦金控から増資を受け、来年は5拠点を増やす計画だ。

 富邦金控は、台湾2位の台北富邦銀行(127拠点)のほか、香港子会社の富邦銀行香港(24拠点)、同行を通じて19.99%を出資するアモイ銀行(福建省アモイ市、39拠点)を傘下に擁し、台湾の金融機関で唯一、台湾、香港、中国にサービス網を張り巡らせている。

完全子会社化も視野

 華一銀行の幹部は27日、拠点拡大を加速し、内陸部に駒を進めるほか、中国人に対する人民元業務の認可を早急に取得すると表明した。現在は、中国企業、台湾資本の企業、台湾人に対する人民元業務のみ認められている。

 同行は、製靴受託生産の世界最大手で台湾系の宝成国際集団(PCC)の蔡其瑞総裁が個人名義で1997年に上海市で設立した。蔡総裁が66.11%、上海浦東発展銀行(上海浦発銀行)が30%、香港の永亨銀行が3.89%を出資している。蔡総裁の全株式、および上海浦発銀行の10%余りの株式を取得し、富邦金控の出資比率が29%、傘下の台北富邦銀行が51%となる。富邦金控の龔天行総経理は、上海浦発銀行が残り20%近くも手放す気があれば、100%出資の完全子会社化も検討すると語った。

 龔総経理は、台湾で銀行業は利益が薄く、華一銀行買収で、レッドオーシャン(競争の激しい既存市場)からブルーオーシャン(競争のない未開拓市場)で泳ぎ出せると語った。蔡明忠董事長は、富邦金控にとって中国長期展開の鍵となる一歩を踏み出したと述べた。

【表】