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円安緊急策、日本輸入品に値下げ指導


ニュース その他分野 作成日:2013年1月25日_記事番号:T00041826

円安緊急策、日本輸入品に値下げ指導

 急速な円安進行を受け、陳冲行政院長は24日、経済部に対し日本からの輸入製品の販売価格引き下げを指導するよう指示した。施顔祥経済部長は春節(旧正月、今年は2月10日)前に成果を出すことを目標に早速動き、小売業界から既に前向きな反応があったようだ。一方、自動車業界からは1米ドル=75円の円高時でも政府の支援はなかったと、介入を批判する声が聞かれた。24日付工商時報などが報じた。

 経済部商業司の関係者は、施経済部長から既に指示を受けており、業者に値下げを求める行政指導を行う方向だと話した。行政指導のほか、価格公表などの方法が挙がっており、順調に進めば春節前に成果が出る見通しだとした。

 日本輸入製品の値下げ指導は、大幅な円安による輸入コスト低減を消費者に還元することが目的だ。これに先駆け、台隆工業と東急ハンズによる生活雑貨店「ハンズ台隆手創館」はまず100品目近い商品を値下げし、 第2弾も予定していると明かした。

 このほか、工作機械用制御装置大手、ファナックから調達を行っている高鋒工業(kafo)の沈国栄董事長は、ファナックが約4.5%の値下げに応じたと話した。今後、値下げ幅が10%まで拡大する可能性もあるという。業界関係者は、これにより台湾の工作機械メーカーの生産コストが1〜2%下がると予測している。

 一方、自動車業界関係者は、自動車の販売価格は通常、短期の為替変動で変更しないと指摘。ブランドイメージを守り、市場バランスを維持するためだと説明した。そのため、1米ドル=75円まで円高が進んでも値上げしなかったし、値上げの際も消費者への影響を考慮し、コスト上昇分をすべて反映させることはないと強調した。ただ値下げの可能性については、日本本社との間の想定為替レートが1米ドル=90元以下ならば、同95円が3カ月以上続いた場合と明かした。

 陳行政院長は経済部に対し、輸出業者に外貨の長期運用などの対策で輸出競争力を維持するよう指導することも指示。同時に、円安が日本企業の台湾投資意欲の減退要因にならないか注意して見守るよう求めた。財政部に対しては、日本の税制改革や財政健全化目標を研究して台湾の参考にするよう指示した。

韓国ウォン安、中銀に対応指示

 陳行政院長はまた、円安がアジア通貨の大幅上昇を招く懸念から、中央銀行に対し、台湾のライバル国の為替変動に注意し、必要に応じて対策を打つよう指示した。同時に、外資によるホットマネー(短期的な投機資金)が大量に台湾市場になだれ込み、台湾経済や金融市場に打撃を与える事態に警戒を呼び掛けた。

 24日のアジア通貨は全面安となり、特に韓国ウォンの下落幅は0.23%に上った。台湾元は韓国ウォンを横目に中銀の介入で、0.16%安で引けた。

 年初以来、円の下落幅は3.42%に上る一方、ウォンは0.18%上昇した。韓国は輸出競争力を維持するため、ウォン安を進行させる可能性がある。

 25日正午時点の為替レートは、日本円が前日比2円6銭安の1米ドル=90.56円。台湾元は前日比0.32元安の同29.17元、ウォンは前日比0.3ウォン安の同1,073.5ウォンとなった。

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