ニュース 金融 作成日:2013年1月30日_記事番号:T00041903
台湾での人民元預金解禁が秒読みとなる中、中台は30日、台湾に人民元適格外国機関投資家(RQFII)を認め、人民元建てでの中国株投資を開放、中国の適格国内機関投資家(QDII)からの投資枠上限を引き上げるなど金融市場開放6項目で合意したと発表した。中国本土と香港の経済貿易緊密化協定(CEPA)に準じて、中台の海峡両岸経済協力枠組み協議(ECFA)の補足協定を結び、年内にも実現する運びだ。30日付蘋果日報などが報じた。

陳裕璋・金管会主任委員(右)と郭樹清証監会主席(左)。金融市場の開放拡大を春節の「お年玉」ととらえる見方がある一方、中国の影響力が過度に高まる懸念もある(29日=中央社)
中台の金融当局、金融監督管理委員会(金管会)と中国証券監督管理委員会(証監会、CSRC)は29日台北市で、両岸証券期貨業監理合作平台(中台間の証券と先物取引に関する監理協力プラットホーム)、通称「金証会」を開催し、終了後に合意した中台の金融市場開放、相互投資の規模について説明した。
童道馳・証監会国際部主任は、台湾に対し(人民元建てで投資する)RQFIIを試験導入し、1,000億人民元(約1兆4,600億円)を当面の上限として前向きに検討すると述べた。早ければ春節(旧正月、今年は2月10日)までにも実現する台湾の外国為替取扱銀行(DBU)による人民元業務解禁を前に、中国側が台湾RQFIIの投資枠上限を初めて提示したものだ。RQFIIは現在、香港にしか認めておらず、投資枠上限は2,700億人民元で、26社が認定されている。
一方、黄天牧・金管会証券期貨局長は、中国のQDIIによる台湾株投資の上限を現在の5億米ドルから10億米ドルに引き上げ、台湾株式市場に流入する資金規模の拡大を図ると説明した。
中国の個人によるQDIIを通じた台湾株投資、台湾の個人によるQFII(適格外国機関投資家)、RQFIIを通しての中国株投資も可能になる。中国で暮らす台湾人による中国株投資は、これまで外貨建てのB株(上海・深圳)に限定されていたが、人民元建てのA株にも広がる。

「台湾T株」実現へ
中台企業の相互の株式市場への上場に関し、黄証期局長は、年内に中国で登記している優良な台湾系企業の台湾上場「台湾T株」を実現すると語った。現在は中国以外で登記していて、中国資本の持ち株が3割以上の台湾系企業しか認めていない。童証監会主任は、中国資本の企業の台湾上場は中国の法律上の問題はなく、台湾系企業の中国A株上場は、外資同様に認めると述べた。
福邦証券(GFS)の黄顕華董事長は、中国QDIIによる台湾株投資枠倍増や、両岸人民関係条例の改正で可能になる中国の個人による台湾投資規制撤廃で、現在約7,800ポイントの台湾株式市場の加権指数が、証券取引所得税(キャピタルゲイン課税)の見なし所得課税方式の課税と非課税の分かれ目となる8,500ポイントを突破するとの予測を示した。
富邦・元大など、呼び声高く
童証監会主任はこのほか、台湾資本の証券会社は上海市、福建省、広東省深圳市で各1社、あらゆる業務を取り扱える中台合弁会社の設立が可能になると述べた。台湾資本の出資比率は51%以上も認められ、中国の株主は証券会社に限らない。これ以外の地域では、台湾資本の出資比率は49%まで、アンダーライター(引受業務)、株式上場アドバイザーなどに業務は限定されているが、設立後2年がたてば、ブローカー(委託売買業務)などその他業務を申請できる。
また、中国で合弁の投資信託運用会社の台湾資本の出資比率の上限は、現在の49%から50%以上まで引き上げが可能になると述べた。先物取引、投資顧問会社は同49%までながら、中国進出が可能になる。指定エリアは同50%以上もあり得る。
市場では、金融持ち株会社大手、富邦金融控股、元大金融控股、永豊金融控股(シノパック・フィナンシャル・ホールディングス)や凱基証券(KGI)などが乗り出す可能性が高いとみられている。
一方台湾は、中国資本の証券会社に対し、台湾での事務所設置条件を緩和し、台湾資本の証券会社に対する出資比率の上限を引き上げる。年内にも中国の証券会社による台湾進出の可能性が出てきた。
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