ニュース 金融 作成日:2013年2月5日_記事番号:T00042013
兆豊金融控股(メガ・フィナンシャル・ホールディング)傘下の兆豊国際商業銀行(メガ・インターナショナル・コマーシャル・バンク)は、外国為替取扱銀行(DBU)への人民元業務解禁に伴い、6日より桃園国際空港や台北松山空港など域内13カ所の現金自動預け払い機(ATM)で、人民元の引き出しサービスを開始する。また、中国国債など10種類の人民元建ての資産運用商品の取り扱いもスタートし、人民元商機を積極的に獲得する構えだ。5日付工商時報などが報じた。
蔡友才・兆豊金董事長はATMでの人民元引き出しサービスを「秘密兵器」と表現し、人民元市場での顧客獲得の切り札的役割との見方を明らかにした。
同サービスは6日午前9時から利用可能で、同行に預金口座を持つ顧客が対象。ATMにはすべて新札の100人民元(約1,500円)札を用意し、1回当たり3,000人民元まで引き出せる。1日当たりの限度額は、人民元、その他外貨、台湾元合わせて12万台湾元(約37万円)相当だ。対象となるATMがあるのは、▽国外部▽兆豊金本社▽中山▽城中▽蘭雅▽台北▽天母▽敦化▽内湖▽竹科竹村▽港都▽台北松山空港▽桃園国際空港──の13本支店で、10カ所が台北市内に集中している。利用状況や顧客の要望で増設する可能性もある。
1年定期預金利率、1%台に
同行は人民元預金について、1年ものの定期預金利率は1.4〜2%となり、台湾元や米ドル、日本円などの主要8通貨を上回るが、高利率のオーストラリアドル、南アフリカのランドよりは下回るとの見方を示した。最低預入額は普通預金で800人民元、定期預金で8,000人民元を予定する。
資産運用商品は、▽中国国債、2商品▽人民元債券、4商品▽香港株式市場の上場投資信託(ETF)、4商品──の10商品を提供する。最低投資額は、ETFの1万5,000人民元から。今後は人民元と米ドルまたはオーストラリアドルとのデュアルカレンシー債(最高金利4%)なども手掛ける予定だ。
「人民元は下落しない」
蔡董事長は、人民元の資産運用商品は、顧客の短・中・長期いずれの需要も満たす構成になったと自信をのぞかせた。また、「人民元が大きく下落する理由はない」と強調。中国は経済の国際化に向かっており、今後も強い人民元を維持するとの見方を示し、兆豊は人民元関連商品の開発、運用範囲の拡大に積極的に取り組んでいくと抱負を語った。
彰化銀、1年定期2.3%も
他の金融機関も、6日より人民元関連商品を相次いで販売する。彰化銀行は、3カ月間の限定商品として、5万人民元の預金で1年金利2.3%を適用する。また、中台間の送金手数料(通信費220台湾元を含まず)も3カ月間無料にする。
なお、ATMでの人民元引き出しは、台湾銀行、永豊銀行、スタンダードチャータード銀行(渣打国際商業銀行)なども兆豊銀への追随を表明している。
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