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作成日:2007年12月10日_記事番号:T00004227
バイクで台湾一周、強行軍の大学生が事故死
若者の間でバイクによる台湾一周がちょっとしたブームになっているが、20時間眠らずに強行軍で運転していた大学生が標識に衝突して死亡するという事故が起きた。
台湾一周バイクブームの火付け役となったのは34歳の男性で、10月に50ccバイクによる24時間台湾一周を成し遂げ、ウエブサイトで発表したのがきっかけだった。
国立高雄応用科技大学の3回生、王辰民(21歳)さんもそんなブームに触発され、同級生3人と共に30時間台湾一周を計画。7日夜7時、授業を終えたばかりの彼らは、4台のバイクで高雄を出発した。
王さんが運転していたのは125ccのバイクで、時速60~70キロのスピードで走行。彼らは眠気覚ましにガムをかみ、ガソリンスタンドやコンビニでトイレ休憩をとりながら走り続けた。
8日朝6時に台北県淡水に到着し、漁人波止場で記念撮影。7時に再び出発し、基隆から東海岸へ向かった。同級生らが、一番後ろを走る王さんの姿が見えないのに気づいたのは7時40分頃で、400キロを完走した辺りだった。すぐ引き返して探したが見つからず、バイクを止めて電話をかけたところ、王さんの携帯電話に出たのは警官だった。
警察によると、王さんは20時間以上も睡眠を取っておらず、誤って道路標識にぶつかったと見られる。頚椎損傷と脳震盪で即死だった。疲労状態での強行軍が悲劇を招いてしまったようだ。
医師によると、2~3時間バイクを運転し続けると、脊椎や手に影響が現れ、5時間以上になると筋肉がこわばり、集中力が散漫になる。運転1時間ごとに休憩をとるのがベストだという。